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- Re: マイクテス。—陽光学園放送部活動記録—@放送部ラジオ計画発動 ( No.22 )
- 日時: 2010/12/13 18:36
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
- 参照: 人生の教科書=ワンピース
「そんな! 生徒会長で成績優秀、運動神経抜群おまけにイケメン! 僕のどこがだめなんですか!」
「全体的に受け付けないのですけど、強いて言うならそのナルシスなところでしょうか」
うわ、俺らがあえて言わなかったことズバッと言っちゃったよ麗奈先輩。
仮にも生徒会長相手に。
「……分かりました。では言い方を変えます。
麗奈さんを我が生徒会に役員としてご招待したい」
会長が突然言ったその言葉に、部員は皆言葉を失った。
もちろん、さっきまで笑顔で対応していた麗奈先輩でさえも。
しかし、崚先輩だけは相変わらずで、眠そうな目をいつの間にか開いているノートパソコンに向けている。そして状況を察したのか、ぼそりと呟いた。
「口をはさむようだが、生徒会役員は選挙で決めるのがこの学校の校則ではないのか? いくら生徒会長とはいえ、そんな権限は無いはずだが」
崚先輩は、普段散々ネットをしているせいか、こういう口喧嘩はかなり強い。確かに正論だ。
「それは確かにそうです。しかし、こちらの事情というものもあり現在一名役員の席が不足しているのです。生徒会規約には、このような場合生徒会長である私に決定権があると記してありますが?」
「いきなり言われても理解に苦しむ。本人の了承なしに決めるのはどうかと思う」
「ですから、本人の了承を得るためにここにいるのです。もちろん何が何でも生徒会に入っていただくつもりですがね」
「他を当たってほしい。こちらにも藤ノ宮麗奈は必要な部員だ」
「放送部と生徒会……どちらが重要なのかは君も充分承知のはずです。僕だけでなく、他の生徒会役員諸君も皆麗奈さんを空席に埋まる人材だと推しています」
「生徒会役員がいくら麗奈を推しても一番重要視すべきは本人の意思だろう。強制的に生徒会に入れと言うのはあんまりじゃないのか」
……どうやら崚先輩も燃えてきたらしい。
正論の投げ合いが永遠に続く。
他の部員はどうしようもなく、黙って二人の言いあいを聞いていた。
しかし、自分が参加できてないことに納得できないのか、部長がようやく口を開く。そして部長が無責任に発した言葉が、この部の運命を左右するのだった。