コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ざけんじゃねぇ!! 更新開始! ( No.12 )
- 日時: 2010/12/10 17:43
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
現在時刻、AM7:50
日曜日なのにこんな早く起きてしまった。
もったいない。寝れるなら寝ちゃいたいところなんだが、昨日の坂条の様子を見ているとそうも思えない。
あの眼。疲れ切ったというよりかは・・・あきらめた眼というべきか。表現がしにくいんだが何と言えばいいんだろうか。
放心状態…か。
そうだ。心がないように思えた。ゲームセンターで苛立ったとしてあそこまでなるはずがない。
坂条 奈津美はゲームセンターなんかには行っていない。もし行ったとしてもあいつのマネーカードはちゃぶ台の上に置いてあった。
あいつになにがあったんだろうか?
俺はこういう疑問だらけになった時、直接聞く性格だ。男子学生なんかが、もう一度女子の部屋に行くのは気が引けるが・・・あいつの状態だけは何か引っかかる。
男子にはとか、差別的要素とはあれは全然違う眼だ。
聞かなければいけない予感がする。いやな予感がする。
何なんだ?この胸のざわめきは。ものすごく冷たいんだ。
俺は部屋から出て、このマンションの下にある坂条家の前に着いた。ゆっくりとインターホンを押す。
音は部屋の中だけに少し響いた。・・・だが気配がない。それどころか、誰も出てこない。
確か、妹さんは今日友達と出かけると言っていたが、奈津美はないのだろうか?
ドアノブを回し、引いてみると、鍵がかかっていなかった。ドアの隙間だけを開けて、確認をとる。
「あの〜坂条さん、いますか〜?」
これを三度言ったがまるで反応はない。
俺はドアを開けて、玄関先へと入った。
また同じように口を開いたが、誰もいない。
少しだけ玄関から、居間に移動するとテーブルに置き手紙のような白い紙が敷いてあった。
それを拾い上げると、坂条奈津美から妹への手紙だと分かった。
読むのはよそうと思ったが、気になる一文を見つけた。
‐あと、自分の事は自分で考えなさい。じゃあね‐
・・・これは・・・遺書か?
手紙にはもう一つあった。‐今日は遅くなるから、明日帰るね‐
これは怪しすぎる。昨日のことといい、今日といい、あきらかに何かがこいつに迫っている。
銀行の時みたいに、俺は情けねぇことはしてられねぇ。もう決めた。だから、勘違いでもなんでも今日は坂条奈津美を見つけ出して、窺って見る。
俺は即座に坂条の部屋から出て行った。