コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

#11 ( No.47 )
日時: 2011/02/03 21:59
名前: 美桜 ◆QfbalvjOYM (ID: 7YTWgvJr)

#11

 ♪ピロ〜ン
 携帯がメールを受信したことを伝えた。私はとっさに時計を見る。時計が示したのは、10:27。ヤバ、約束時間過ぎてるっ… !!
 今日は私と裕人と瑞姫の三人で遊びに-----ていうか、ただたんに、瑞姫の恋活である。そんなことに付き合わされたくない私と裕人だったけど、瑞姫の微笑み(悪魔の微笑みだ…)には逆らうことができなかった。というわけで、時間をかけて-----いや、テレビを見ながら準備していると、いつのまにかこんな時間に。ちなみに、約束の時間は10:15。大遅刻だ。

 まだセットしきれていない前髪を大き目のピンで誤魔化し、急いで自転車に乗って約束の公園へ。瑞姫に殺されなきゃいいけど。


 「っごっめーん !! 遅くなっちゃったぁ☆」
 ……とまぁ、笑顔で誤魔化してみる。

 「おっせーぞ美維子」
 と裕人。

 「………」
 あれ ? 瑞姫、何の反応もないなぁ…。
 てか、瑞姫の顔、よく見ると超笑顔じゃん !! ヤバいぞ ! 私の命 !!

 「いこっか」
 ……………スルーされましたけど、私。一先ず保留というわけですか !!

 





 今日行く場所は、“コイコイランド”。若者たちで賑わう、いわば遊園地のようなところ。ここで瑞姫は逆ナンするそうだ。
 瑞姫は恐ろしい性格だが、見た目はまったく違う。ぱっちりとした大きな目は可愛らしく垂れ目になっていて、小さな口はほんのり赤い。髪はふわりと巻いていいて、一言で言うと“お姫様スタイル”。瑞姫の性格を知らない男子は、瑞姫に告白はトーゼン。逆ナンも失敗しないと思う。

 「今日の本来の目的は、私の恋活。でも、せっかく三人で来たし、なんかいっこでもアトラクション行こうか !!」
 瑞姫仕切りのもと、私と裕人は瑞姫について行った。
 瑞姫が行ったのは、コイコイランドの三大ジェットコースターの一つ、“空中散歩”。散歩、なんていう可愛らしい名前が付いているだけに、他の二つよりかはまだ怖さはマシらしい。でも、私はジェットコースターは苦手。それを良く知っている瑞姫がわざわざ………。やっぱり瑞姫は悪魔だ。

 「並んでるね…。なにか他のに…」

 「あ、私アイス買ってくるから !! 二人一緒にいてよー」
 と、瑞姫が走っていく。また私スルーされたくないですか… ?

 「ドンマイ☆」
 と裕人。
 …………テメェっ !!!!!


 五分後。まだ瑞姫は帰ってきていない。そんな遠かったっけ… ? すると、ジェットコースターが帰ってきた。その中に、ひときわ目立つ-----私がそう感じただけかもしれないけど-----そこには彼の姿があった。----------宮戸藍斗。

 「ウ、ウソ」

 「どうかした ?」
 もう一度よく見てみる。
 え…。いなくなってる……。さっきは確かにいたのに…。

 「美維子 ! どうかした ?!」

 「ふぇ ? あ、なんでもない !! なんでもないよ〜」
 きっと私、疲れてる。気のせいだ。



























 ---------たぶん。