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「滅茶苦茶痛い……」

主人公、奇異輝弥は今保健室にいた。
どっかの誰かさんのせいで被害を受けたらしい。
まあ、輝弥自身も他の人たちに迷惑かけていたが。

「けど顔面なんて何処で怪我するのよ…」
「校庭です……」
「信じられないわね…、まあいいわ。治療は終わったから行っていいわよ」

…俺、今完全に信じてもらえなかったよね？
俺には幸運がついているというのに…。
悲惨だ、不幸だ…。自分で行ってて惨めだ…。

「あれ〜、なにやってんの？輝弥」

振り向いたそこには絶景の美少女がいた。
しかし輝弥は鼻血一つ出さない。それにはもちろん理由があった。
可愛いとかそれは事実である。しかし性格に萌え要素がない。
素直だからすっごく普通の女子こ…。

「ぐはぁ！！！」
「あんた、私のこと普通とか思ってたでしょ！？」
「お…、お前いつのまにそんな能力を…」
「輝弥の顔見たらすぐにわかる、女子高生見て鼻血出さないわけないし」

あー。こいつは旺魅彩佳。俺の幼馴染、はいそれだけ。
すごい棒読みで紹介しちまったけどいいよ…。

「ぐはぁ！！！！」
「輝弥なんで私を棒読みなのよ！？」
「いつそんな能力を…！？」
「ッ……！」

そんな言い合いを終えた俺は時計を見る。



もう下校時間！？やばい！！撮った深夜アニメをみなきゃ！！
俺はもうダッシュで自分の住んでいるアパートへ向かった。
この時から運命の歯車は回り始めていた。