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♯３



「ねぇ、名前、なんて言うの？」


…もう名前聞いちゃう？

早くない？←いや、早くないか…。


「貴方からどうぞ」


「え、何？俺の名前早く知りたいの？」


「え、ち、違います！」


「はは、冗談だよ、てか、そんなに否定しなくていいだろ？」


笑いながら男の子が言った。


なんだ、冗談か。びっくりした…。




「俺は、流星」


「あたしは、美空」


…りゅうせいって言うんだ。


けっこうかっこいいかも。


「へぇ〜。みくって言うんだ？かわいいね」


「なっ…！！」


かわいいとか、平気で言えちゃうんだ。


「あはは、美空はかわいいなぁ」


え！もう、呼び捨て？


呼び捨てで呼ばれるの、両親と親友の茜しか言われたことないのに。


「俺のことは、流星ってよんでよ」


えぇ…。


「りゅ、りゅうせい…くん…」


あたしには呼び捨てで呼べません。


「ははっ、いいよ、君付けで。じゃあ、そろそろ帰るから。じゃーな、美空」


「さようなら……りゅうせいくん」



そう言うとりゅうせいくんは、にっこりして走って行ってしまった。




あんな男の子初めて。



でも



楽しかったかも。





また、会えるよね？