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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 空を飛部 ( No.6 )
- 日時: 2010/12/26 16:22
- 名前: こるね (ID: mwz5SFMT)
「小説を書くことにしたのよ」
麗華は空を飛部の活動内容を話している。
「しょ、小説?」
俺は痛む体をさすりながら麗華の話を聞いた。
しかし、なんで体が痛むんだ? ってか、五分前の記憶がないんだけど。
思い出そうとすると体が拒絶反応するし。なんかこう、体中に警鐘がなって思い出そうとする事をいますぐ止めろみたいな感じでさ。
「そっ、小説。私たちの部活ってさ活動目標がないわよね?」
「まぁ、確かに。言われてみればなんでこんな部活が存在するかも意味不明だしな」
空を飛部《とぶ》。それが俺たちの部活動の名前で、部活の『部』と空をとぶの『ぶ』をかけている。
だが、この部活は活動どころか何をする部活なのかすら分からない。野球が野球するような、軽音楽部がギターやドラムをするような、そんな活動目標がこの部活にはない。
なぜなら、つくった本人——麗華さえ知らないからだ。
訳の分からない名前の部活が活動目標もないのによく作れたと思うよ。
「だからといってなんで小説なんだ?」
まぁ、今はそれより小説の話だな。
俺はこの部活がどうやってできたのかという謎は頭のすみに置いて話の続きをすることにした。
「だってこの部活何もする事がないでしょ? だから私考えたのよ」
麗華はこう語った。
学園で三年生の私たちは就職活動や進学の勉強といった自分たちの進路のためにやらないといけないことがあるわ。
けどそんな毎日の中でふと思ってしまったの。なんでこんな事しているんだろって。
いや、わかってるわ。自分の進路のために頑張って勉強しているんだって。それは仕方のない事なんだってわかってるの。
でもね、こんな社会の流れに流されたままでいいのって思ってしまったの。
だからね、私は——
「小説を書くのッ!!」
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