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Re: 白金の陽炎 ( No.2 )
日時: 2010/12/24 20:14
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

 ———ガシャン
「ッ!!」
 屋上に着き、乱暴に扉を閉めるや否や朔哉は琥珀をフェンスに押し付けた。
「お前は…なんでそーやって、話を大きくするんだ」
「いーじゃん、別に。嘘は言ってないし」
 本日二度目のため息をつく。

 自分達が監視員だという事は本当だ。
 しかし、それは極秘情報であり… 


 シェルターに蔓延る裏組織や無法者を監視し、”処刑”する。
 ——普通に事故や事件も解決する。処刑ではなく保護・逮捕に近い。

 真紅の瞳と赤い髪を持つ男。
 ——コレは俺の事だ。
 
 黄金の瞳と金の髪を持つ男。
 ——こっちは琥珀。
 
 彼らは多彩な能力と、ずば抜けた戦闘センスと身体能力。 
 端整な顔と、天才的な頭脳。
 ——否定はしないが、自分で言うのはどうなんだ。

 目をつけた相手は絶対に逃さない。
 ——そりゃ任務だし。逃がしたら仕事増えるし。


 目を瞑り、さっきの話を自分の中で訂正する。
 朔哉の思考を読もうとする玖織の手をサイコキネシスで弾く。
「お前は少し黙って生活できないのかよ」
「出来ないなぁ…」
 即答されて、ぐっと黙りそうになった。
「ッ! 訂正する。黙れ」
「ええぇぇぇぇ」
「えーじゃない」
 不満そうな琥珀を無視して、数年前のあの日に思いを巡らせた。