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〜第五話　神にお前の本心を②　〜

「僕は………」

自分の本心を探る………必要はなかった。
その言葉は多分いつも目の前にあって、宙に浮かんだ剣のように僕を傷つけようとしていた。
ナンパをしたとき、神様に出会ったとき、ふられた日、いや初めて告白した日からかもしれない。僕は気付いていたんだ。

ただ、逃げていただけ。

その言葉があまりにもかっこ悪くて、不誠実だったから。

宙に剣が浮かんでいたなら、どんなマジックかと笑えばいい。逃げる必要なんてなかったんだ

「僕は………」

一拍置いて、言ってやった

「純粋にモテたいだけだったんだ！」

その言葉に神様がにやりと笑う

「ヘタレなんて関係ない！というか、十三回告白した時点でヘタレなんかじゃない！僕はただ純粋にモテたいだけなんだ！」

そう神様に大声で告げると教室を飛び出し走り出した。
今度は、いつかのナンパみたいなヘマはしない。
神様にラブレターを破り捨てられた女の子がとぼとぼと歩いている
射程圏内。ロックオン完了
息を切らしながら、話しかける

「もしよかったら、今夜………どうですか？」

思いっきり殴られた。後悔してる。もっと言葉を選べよ、僕。