コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘からはじまる恋 ( No.53 )
日時: 2011/01/15 00:59
名前: 蒼依 (ID: 1Fvr9aUF)


*第十二話* 雅さんの行動

6月、もう文化祭がそこまで迫っていた。
文化祭が近づくにつれて生徒会活動は活発になり、毎日忙しい。
ちなみに今日はリハーサル。

「1年生集合!こっちだよー!」
「「はい!」」
「じゃあ、次はステージのチェックとリハね。
 各自担当のところに行ってきてー!」

割り当てられた紙を見ながら、皆それぞれに散らばる。
私の仕事はっと…司会で使用するマイクの本数チェックとマイクテストか。
マイクはどこに置いてあるんだっけ?

あたりをぐるっと見渡してみるけど見当たらない。
おそらく誰かが使っているのだろう。

とにかく一人でマイクを回収するのは大変だから、谷口くんと合流しよう。
今度は谷口くんを探してみる。いない…。

また先輩方が1年男子をこき使っているのか?
…自分で働けよ!!

一人でも回収しなきゃ暇なので手当たり次第に探していると
後ろから誰かに肩を捕まれて振り返る。
もう…忙しいのに誰よ!

「みやびちゃんの探しものはこれかなー?」

げっ!副会長!
どうしよう…最悪。とりあえずマイクを…

「ど、どうも…!」

副会長からほぼ強引にマイクを奪い取り、その場から光の速さで
ステージの奥へと逃げた。←

くそ…あと一本取れなかった…!だが、今は逃げよう!

私は生徒会室であんなことをされて以来
副会長とは目も合わせない、近づかない!これを徹底的に実行している。

上手く逃げ切れたとは思うが、念のため追ってはきていないか確認の為
ステージの袖から顔を出してみる。

どうやら、追ってはきていない。前は追いかけられたけど…。
追うどころか仕事を終えた会長と話しているようだ。

2人の会話はマイクを通じてステージいっぱいに流れていたので、全部聞けた。

「ううー…、俺嫌われてるね…!」
「当然だろ。」
「冷たいナ…会長もみやびちゃんも…俺、泣くよ?泣いちゃうよ!?」
「好きにしろ。」

このやりとりにその場にいた生徒会役員は爆笑。

私はこれ以上自分の名前が出ることを避ける為、マイクを取り戻すべくステージから下りようとした。


そして、



     足を踏み外してしまった。