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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: サクラ ( No.111 )
- 日時: 2011/03/23 21:22
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: bLTkk.cx)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi
第62話 「やっと気づいた」
「最悪なのは俺のほうだ・・・」
小春が出て行った後すぐ夏も屋上を出た。
正直教室には戻りづらい。
小春はもう戻ったのだろうか・・・?
夏は重い足取りで教室に向かった。
——俺はどうしたいんだろう・・?このままこはるんやいろんな人を傷つけるわけにはいかないのに
夏は自分でもわかっていた。
夏は桜のことはきっぱりと蹴りをつけた。
今本当に心から想っている人は玲奈だと。
——正直になれよ。俺。
いつのまにか教室に着いていた。
教室の扉を開け、教室に入った。
教室内は予想外の展開になっていた。
小春は先ほどと同じように女子の輪に囲まれている。
しかし、女子たちは小春に質問をしているようではなかった。
夏は黙って自分の席に着いた。
その途端待ってましたとばかりに瞬が駆け寄ってきた。
「夏!お前こはるん振ったんだって・・・?」
「え?まぁ・・・そうなんのかな・・・」
夏はそう思うと小春に申し訳なくなってきた。
「夏も正直になったんだな。うん、さっさと松井に告れよ。」
瞬には何でもお見通しのようだった。
「うっせえな」
夏は内心どきどきしながら顔に出さないように言った。
瞬はにこにこして自分の席に着いた。
その時チャイムが鳴った。
隣の席には小春が座る。
小春は何も言わなかった。
夏は玲奈を見る。
玲奈は数学の問題集を開いて勉強を始めていた。
夏はそれを見ていると4年前、
自分が桜のことを好きだった毎日が蘇ってきた。
——やっぱり俺は玲奈が好きなんだな・・・
やっと自分の気持ちを気づいた夏は久し振りに晴れた気持ちになった。
そんな嬉しそうな夏をあさかはにこやかな表情で眺めていた。
——玲奈もうすぐだよ。すぐに結ばれるから・・・
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