コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: サクラ ( No.115 )
- 日時: 2011/03/24 17:50
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: bLTkk.cx)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi
第64話 「水麻と瞬の作戦」
午後7時。
久し振りに一緒に出かけた玲奈と水麻は、
服や雑貨を買い、クレープを買って帰宅しようとしているところだった。
「楽しかった!玲奈と遊んだのって久し振りだし〜」
「そうだね。水麻、いっつも瞬ばっか言ってるし。」
二人はとても満足していた。
エレベーターの前に着いた二人はエレベーターが来るのを待つ。
「あ、こっち着たみたいだよ。」
エレベーターの扉が開いた。
「あ、瞬!」
「え?
水麻が笑顔で手を降っている先を見ると、
笑顔で手を降り返す瞬と夏が乗っていた。
「玲奈早く!しまっちゃう!」
玲奈は水麻に呼ばれ慌ててエレベーターに乗り込んだ。
エレベーターの中は4人しかいない。
水麻と瞬はラブラブトークを始めた。
そして目的地の1階に着いた。
「ねえ玲奈悪いけど私瞬と帰るね。」
水麻が玲奈に耳元で囁いた。
「え?何で?私と来たのに?」
「いいじゃん。夏君と帰れば。」
そう言って水麻はにやりと笑った。
——水麻にはめられた!坂木君と打ち合わせしてたんだ!
玲奈は水麻が考えていたことにようやく気づく。
だが遅かった。
「夏、悪いけど俺水麻と帰るから。じゃあまた学校で。」
「玲奈ばいばい!」
瞬と水麻は二人に手を振るとさっさとデパートを出た。
「作戦成功!」
「よっしゃ!」
デパートを出た水麻と瞬はガッツポーズする。
「夏にはぜひとも頑張ってもらわないとな。」
「うん。玲奈にもね。」
二人はずっと玲奈と夏が結ばれることを願っていたのだ。
なかなか自分に素直にならない二人だったが、
ようやく結ばれるときが来たと思っていた。
「明日が楽しみだね。」
「うん。」
二人は手をつないで歩き出した。
——水麻ってばひどすぎる!!
その頃、デパートに残された玲奈と夏は無言で突っ立っていた。
玲奈は夏を見る。
夏は玲奈の視線に気づいたようだ。
「夜だし一人じゃ危ないよな。一緒に帰ろう。」
「う、ん・・・・」
二人はゆっくり歩き出した。