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第１７話　「衝撃的な事実」

玲奈はふと我に返った。
——どうしよ・・私、隠れてるんだった！しかも告白のあとつけてきたのに・・
夏とあさかが同時に玲奈を見る。
あさかのほうは睨んでいるようだ。
「あ、玲奈。私始めからいるって知ってたけど。」
そうあさかは言い、怪しい笑みを浮かべる。
「ごめん・・やっぱり気になって。」
玲奈は頭を下げる。
夏は何がなんだかわかっていない。
「いいよ。今からの話は玲奈にも関係あるんだからこっち来なよ。」
そう言いあさかは真顔で玲奈を手招きした。
いつものあさかとは様子が違う。
玲奈が夏とあさかの前に出た。
あさかは話し始めた。

「桜って松井桜だよ。玲奈の双子の姉の。」
あさかはそう言う。
玲奈と夏は驚きのあまり声が出ない。
あさかはかまわず続ける。
「桜とは中2のときに同じクラスになってから仲が良かった。いわゆる親友。部活は違ったけど桜とはすごい気があって私も桜が好きだった。だから桜が言わなくても私はわかってた。桜も夏君のことが好きなんだって。そして夏君の態度で夏君と桜は両思いだってこともわかった。」
「嘘だろ・・？玲奈と桜が双子・・？桜も俺のこと好きだったの・・？」
夏はそう言って黙りこくってしまった。
「信じられない・・。桜ちゃんの好きな人が夏だったなんて。それに夏と桜ちゃんは両思いだったなんて。」
玲奈も必死にそれだけ言う。
あさかは満足したように唖然としている二人に言った。
「だから私には無理なの。夏君と両思いになるなんて。始めからわかってたけど。あとはあなたたち3人の問題だから。」
あさかはそう言い残しその場から去った。
残された夏と玲奈。
先に口を開いたのは夏だった。
「まさか桜の双子の妹が玲奈だったなんてな。こんな偶然ってあんだな。」
そう言って軽く笑ったがその笑顔はどこかしら悲しそうだ。
「うん・・・。」
玲奈は涙がでてきそうなのを必死で堪える。
——桜ちゃんの好きな人を私が奪おうとしてたなんて。私が夏のことを好きでいちゃいけないのに・・・
「ごめん。しばらく私にかかわらないで！」
玲奈は夏に向かって泣き叫ぶとその場から走り去る。
「玲奈！」
夏が後ろから叫んでいた。