コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: サクラ ( No.48 )
- 日時: 2011/01/09 21:47
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: LV9Enekb)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi
第29話 「文化祭」
一斉クラブ会の日から夏は毎日洋介と共にサッカー部へ行くようになった。
サッカー全くの初心者だった夏だが、毎日練習しているうちに上達してきた。
洋介も必死に頑張っていた。
桜はというと、
吹奏楽部で第一希望だったフルートになり、
毎日頑張っている。
桜はどういうわけか、初心者なのに非常にフルートが上手かった。
「桜ちゃん上手すぎ!先生に頼んで6月の文化祭出ようよ!」
中2の先輩が言う。
「はい。ありがとうございます!」
こうして桜は中1でただ一人、文化祭で演奏することになったのだ。
そうしてあっという間に6月に入った。
今日は文化祭1日目。
校内発表の日だ。
海棠中は3年生は出店、
中2はお化け屋敷やカフェ、女装男装コンテストなど、
中1は合唱発表と決まっていた。
始めは中1の合唱。
それが終わると中2、中3はそれぞれのクラスへ準備に。
吹奏楽部や演劇部の発表もある。
始めは1-Aの合唱発表。
桜は最前列で歌っていた。
夏はそれに見とれる。
もちろん自分も必死に歌った。
すべてのクラスの合唱が終わった。
次は吹奏楽部の演奏だ。
「夏、吹奏楽聴く?」
洋介が夏に尋ねた。
夏は迷わず答える。
「もちろん。」
洋介は少し不思議そうだったが深く追求はしなかった。
夏は桜を探した。
桜は前のほうで横笛みたいな楽器を吹いている。
夏にはそれが何の楽器かわからなかった。
自然な感じで洋介に聞く。
「なぁ、あの横笛みたいに吹いてる楽器って何?」
洋介は迷いもなく答えた。
「あれはフルートだよ。俺のねえちゃんが家で吹いてるやつ。ちなみにこの学校の中2。」
夏は驚いた。
洋介の姉、つまり横山雛(よこやまひな)は桜の先輩なのだ。
——やっぱり洋介には言うべきか・・
夏は桜と洋介を見比べながら考えた。