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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: サクラ ( No.55 )
- 日時: 2011/01/13 22:29
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: LV9Enekb)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi
第35話 「最後の会話」
再び桜の隣になった夏は前よりもさらに桜と話すようになった。
どこから見ても二人は仲良しだ。
夏も徐々に桜に惹かれていったが、
桜も同様に夏に惹かれていた。
あっという間に月日は過ぎ、
夏休みが近づいていた。
夏と桜とあさかとで話している時に夏休みの話題になった。
夏はさりげなく自分の誕生日を言った。
「俺には夏休みに特大イベントがあるんだぜ?」
「特大イベントって何よ?」
桜が興味ありげに夏に聞く。
「誕生日!8月26日!夏休み終わりらへんだからみんな忘れるんだよな〜。」
夏は桜がプレゼントをくれることを期待して言った。
だが桜は聞いていたのかいないのか何かを考えているようだった。
「へぇ〜そうなんだ。」
どういうわけかあさかが嬉しそうに言った。
とうとう夏休み前日になった。
この日桜は夏の誕生日についてふれてくれなかった。
少々がっかりしながら夏は部活へ向かう。
その時背後から桜が叫んだ。
「夏!誕生日プレゼント楽しみにしていてね!」
思っても見なかった一言に夏は驚いたがすぐに笑って言った。
「マジ!?やった!楽しみにしてるぜ!」
そう言ってそのままグラウンドへ向かった。
その顔は笑顔で溢れていた。
だがこの時夏は思いもしなかった。
桜と話すのがこれが最後になるなんて。
桜が死んでしまうなんて。
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