コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: サクラ ( No.68 )
- 日時: 2011/01/22 14:59
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: LV9Enekb)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi
第45話 「シーズンコンビ」
最終章 再び
小春が復帰して早一週間。
小春はクラスのアイドルになっていた。
「こはるん」という愛称で親しまれている。
小春は標準よりも小柄な体型で、
少し天然なところがまたかわいい。
「こはるんって本当かわいいよね!妹にしたい!」
放課後。
誰が小春と帰るのかじゃんけんで見事勝利した玲奈と水麻は小春と3人で帰っていた。
「そんな。私なんて幼稚だし。水麻ちゃんのほうがかわいいよ。」
小春は笑顔で返す。
「まった〜お世辞を〜」
そういいながらも水麻は嬉しそうだ。
「玲奈ちゃん、今度勉強教えてくれない?」
「へ!?」
玲奈はへんてこな声を出す。
「私ずっと学校着てなかったから追いつけなくて。このままだと留年なの。」
「え〜こはるんが留年なんていやだよ〜」
水麻が嘆く。
玲奈はなぜかひどいことを言ってしまった。
「私、教えるなんて無理・・。そうだ、こはるんと隣の安藤君に教えてもらったら?」
「え?」
小春は不思議そうな顔をしている。
水麻も眉間にしわをよせる。
「だって彼、成績いいし。優しいしわかりやすいよ。」
——あ〜!私何言ってんだろ・・むしゃくしゃする!
「じゃあ、そうしてみようかな。仲良くなるチャンスだし。ありがとう。」
小春はそういうと玲奈と水麻に手を振り去ってった。
水麻は大きく小春に手を振り終えると玲奈に言った。
「玲奈何言ってんの?玲奈のほうが学年順位上じゃない。」
「違うよ。この前のテスト結果忘れた?」
それは10月の始めに行われた期末テストでのこと。
珍しく玲奈は不調だった。
案の定、学年順位は2位から10位に下がった。
今まで1位をキープしていたあさかも15位になっていた。
一方夏は1位になっていたのである。
「あれはたまたまでしょ?テストが難しかったんだし。あさかだって下がってたよ。10位でも全然いいじゃない!」
水麻が必死で説得する。
「でも夏のほうが上だし。」
玲奈はそういうとすたすたと行ってしまった。
「玲奈〜」
水麻が必死で追いかけた。
次の日。
小春は玲奈の言ったとおり夏に勉強を教えてもらおうとしていた。
「安藤君、放課後勉強教えてもらってもいい?」
「え?俺でよければいいよ。」
小春と夏はそのまま会話を始める。
その様子を見ていたクラスメイトが二人のことを話し始めた。
「夏君とこはるんって何かお似合いじゃない?」
「確かに!名前も春と夏でおそろいだし!」
「本当だ!シーズンコンビ!!」
それを聞いた柚姫は詩織に言う。
「私、諦めようかな・・・。」
「え!?何で?」
「だってこはるんには敵わないもん。あの二人のほうがお似合いだし。」
「柚がそれでいいならいいけど・・。」
柚姫はにこっと笑う。
「いいの。どうせ叶わない恋だったんだし。」
こうして柚姫は夏を諦めたのであった。