コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: サクラ ( No.77 )
日時: 2011/01/30 09:36
名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: LV9Enekb)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi

第48話 「体育倉庫で・・・」

チャイムと同時に
玲奈は教室に入った。
「おはよ。玲奈がギリギリって珍しいね。」
「ちょっと寝すぎたというか・・」
玲奈と水麻は短い会話を終わらせ、
お互い席に着いた。
玲奈はふと小春と夏の座っている席を見る。
二人は楽しそうに話していた。
小春の机の上には数学の問題週が開いていた。
すると玲奈の視線を察したのか小春が玲奈を見て微笑んだ。
いつもなら目をそらしてしまう玲奈だが
今日は違った。
玲奈も微笑み返した。
——私はもう逃げない

1時間目と2時間目の授業が終わった。
玲奈は授業中体に異変を感じていた。
「なんか頭くらくらするんだよね・・・。」
頭を抑えながら言った。
「大丈夫?」
一緒にいた水麻と小春が心配そうに言った。
「次体育だよ?私体育できないから保健室ついて行くよ?」
小春はまだ退院したばかりで体育ができない。
「うん。本当に大丈夫だと思う。ね、着替えよ。」
そう言い玲奈は体操着に着替え始めた。

3時間目の体育はバレーだった。
基本的に運動が得意な玲奈だが、
その中でもバレーは玲奈が大好きな球技だ。
体育倉庫に行きネットや棒を準備する。
玲奈と水麻は少々遅れてきたため
体育倉庫には二人しかいない。
「じゃああたしネット持ってくから。棒よろしく!」
そういい残し水麻はネットを大量に抱えていく。
「よいしょっと。」
玲奈も太い金属の棒を抱えた。
その時。
——あっ・・・
玲奈はバランスを崩した。
そのまま棒と一緒に倒れる。
もともと頭がくらくらしていた玲奈はそのまま意識を失った。
棒は玲奈の足を直撃し、足からわずかに血が出ている。
体育倉庫の異変に気づいた小春が玲奈を見て叫んだ。
「誰か!松井さんが・・・玲奈ちゃんが・・・誰か来て!」
先生や女子はもちろん、
卓球の準備をしていた男子も駆けつけた。
「玲奈!!」
水麻が玲奈の元へ駆け寄る。
「先生、救急車呼んでくるから!だれか保健室に運んであげて。」
そう言い体育の先生は走り去る。
「誰が運ぶ?」
ある男子が言った。
数秒後。
「俺が行く。」
そう言ったのは夏だった。