コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 君のために *実話* ( No.42 )
日時: 2011/02/13 11:34
名前: 未羅 ◆I/.b8govos (ID: S7/.WdDv)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

第十一話**




宣誓布告をしたことが可奈にとって、どれだけの重荷になるかなんて考えていなかった。

あのころの私はまだ幼稚だった。


***



宣誓布告をした日から私は頻繁に怜と話すようになっていた。
私の重荷がとれて怜と話すことに抵抗がなくなったからである。


でもやっぱり可奈の目は怖かった。
可奈の目は少し悲しそうで奥深く私に対しての怒りを秘めてるようだった。



でも自分自身に言い聞かせて私は生活をしていた。
『自分は自分らしく』  私が信じた言葉。


でもこのときからタイムリミットは始まっていたのかもしれない。





君とのこの曖昧な関係が終わるタイムリミット。

***


12月27日。
クリスマスが過ぎて世間一般ではもう冬休みだろう、というときに私たちは学校に来ていた。




「せんせー、何で今日学校なんですかあああああ!」
「そーだ、そーだ!小学校はもう休みだぞ!」





先生にたいし、批判を言いまくる2−3の皆。
先生はなるべく優しくそれを対処する。


そうだ、今日この日は私たち中学校の   


                  終  業  式  !



私たちは文句をいいながらも制服の着くずしを直し、体育館に向かった。


第一ボタンがあけてることをばれないように、ネクタイをきつし締めスカートを頑張ってのばしてから遅れて私も体育館に向かった。




「宇乃!カーディガン!」
「あ゛・・・!」


私はいそいそとカーディガンをしまい、真未と笑いあった。

***



「今日で2学期終了だ!皆、お疲れ様でした。よい年をな!」
「さようなら!」

先生の話の終わりと共に皆で号令をした。
今年最後の号令はなんだか寂しかった。


「あ、忘れてた。宿題やってないやつ残っとけよ!」


・・・ん?
まさに私じゃないっすかあああああああああああ
すいません、寂しくなんかありませんから帰りたいよおおおお



そう思い嘆いてるときにひょい、と怜を見ると怜も居残りの様子。

『やった、!怜も居残り!?』



そう思ってまた違う方向を向くと可奈も居残り。


「なっなんで・・・、よりによってええええ」


教室には 宇乃 怜 可奈と綺麗に三角形に座っていた。

***


「もーう、いやああああああああああ」



そう叫んで私はトイレへと逃げ込んだ。
何回やっても終わんないし、もう帰ろう!←


悪巧みを決意し私は教室とは逆方向の渡り廊下に走る。
その曲がり角で誰かにぶつかりそうになった。

「・・っと!」


怜でした。
うほほほほ、うちラッキーだ!



「怜、居残りじゃないの?」
「ん・・・、?飽きた」
「本当?うちもだ!」


私はそういって笑った。

そのとき、曲がり角の方から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。



「れーい!ん・・・?宇乃もサボり?」


おそらくこの声は・・・、1組の『下田 紀子』
きっと可奈に頼まれて怜を探しているのか!


声はだんだん近くなっていく。



「ちょっ、この現場見つかったらやばくない?」
「うー・・・、逃げるか!」



怜はそう言って、私の手を掴み誰もいない生徒会室に逃げ込んだ。

手が離されたときも、まだ怜のぬくもりは残っていた気がした。


                    第十一話** end