コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 君のために *実話* ( No.7 )
- 日時: 2011/01/31 18:08
- 名前: 未羅 ◆I/.b8govos (ID: S7/.WdDv)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第四話**
この苦しみを誰かに言いたかった。
叫びたかった。
でも出来ないよ——・・・
私はいろんな人を傷つけた。
私には傷つく資格も人を愛する資格さえもないのだから。
***
「おい?宇乃?大丈夫?」
理科の時間が終わって、放心状態だった私のところに怜が駆け寄ってきた。
後ろからは、蓮や可奈の視線が気になる。
監視されているような気がして怖かった。
私は何もかもが嫌になって言った。
「私じゃなくて可奈ところに行きなよ。」
「え?」
私はそういって理科室を走って出た。
どうだ、これで満足か!ばーかっ・・・!
半分やけくその私は怜に八つ当たりしてしまった。
その時点で最悪なのに私はもっと最悪なことしてしまう。
走ってる間は涙が止まらなくてとにかく走ってトイレに行こうとした。
そのとき、後ろから追いかけてくる音がして手をつかまれた。
「宇乃!」
後ろは振り返った私は、ひどい顔をしていたと思う。
私の手をつかんでいたのは、真未だった。
真未は私の顔をみた瞬間、悲しい顔をした。
「・・・ごめん、怜じゃなくて」
その言葉で私は真未を傷つけたとようやく理解し、ただ首を横にふった。
「気づけなくて本当ごめんね?」
そういうと真未の目からはボロボロと涙があふれた。
私はまた1人、傷つけてしまった。
大切な人を、傷つけてはいけない人を
傷つけてしまった。
***
その日は怜とはもう話さなかった。
怜は私が怒ってると思っているらしい。
可奈も蓮も少し悲しそうな目をしていた。
「・・・これでいいんだ」
私はそう呟いて、苦しみだらけの教室をでた。
教室をでた後、怜に追いかけてほしくて少しゆっくり歩いたがそんなの虚しくてただ走った。
追いかけてくれるはずはないのに、期待していた私はバカみたいだった。
第四話** end