コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- おいでませ、助太刀部!! ( No.28 )
- 日時: 2011/05/06 22:18
- 名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: CrVsa58M)
第3章 「もこ○はけい○の嫁なのよ!!」
(part2)
「という訳で、新入部員の花薇緑香ちゃんだよっ!!」
「…よろしく」
緑香さんは普通に挨拶した。
鉄球は装備したままなので、普通と言えるかは微妙ですが。
「よろしくね〜。 顧問は私だから何かあったら遠慮なく聞いてね〜」
「で、私が部長だからねっ!! 困ったら言ってねっ!!」
稲田先生と秋牙さんが緑香さんに言った。
2人とも、お菓子を食べながら言っているので威厳は0ですがそんなことは誰も気にしません。
いちいち気にしていたら、精神的に病んでしまいますからね。
……既に病んでるとか言わないであげてください。
「…困ってることなら今もある」
「何々っ!? お姉さんに言ってごらんっ!!」
どこがお姉さんなんでしょうね。
身長も雰囲気も顔立ちも胸もなにもかも劣ってますよ〜。
「いつか成長するのっ!!」
「秋牙? どうかしたの?」
「何でもなくなかったけど気にしないでっ!!」
冥府さんに心配されている姿は中学生…いや小学生ですね。
相斗くんや翔くんと一緒に歩いているだけで、一緒にいる側が通報されかねない見た目ですからね。
「…今朝、歩が刀研ぎながら危険なことを言ってた」
歩さんは相変わらずなようですね。
安心しました。
ある意味安心できませんけど。
「危険なことっ?」
秋牙さんが内容を掘り下げて問いかける。
「…『岡崎、殺す……!!』って言ってた」
「俺、帰る!!」
緑香さんの言葉と同時に翔くんが逃げ出そうとする。
しかし、入口に人が立っていた為それは叶わなかった。
歩さんがいたなんてベタな展開だったら可愛そうですね。
「痛ぇ……。 俺に体当たりしてきたのは岡崎か?」
入口に立っていたのは、歩さんではなく玄くんだった。
翔くんは九死に一生を得
「殺す……!!」
られてませんね。
入口には玄くんの他にも歩さんもいたようです。
歩さんは右手に白刃煌めく日本刀を持ち、左手には黒光りしている機関銃を持つという花の女子高校生にあるまじき格好をしていた。
彼女は自ら花を咲かすことなく、他人に血の花を咲かせてしまいそうです。
「……ドンマイ」
「慰めとかいらないから助けろよ!!」
そうは言っても助けたら、助けた人が殺されてしまう可能性がありますから、救いの手を差し出す人なんていません。
ですが、今回はソファから立ち上がった人がいました。
「ねぇ……」
「あ?」
立ちあがったのは稲田先生。
オタクでも一応、教育者なんですね。
凶器を持つ生徒にもおびえずに面と向かって語りかける。
それでこそ教育者の鏡というものですよ。(全国の教育系の職業にお就きの皆様、絶対に真似しないでくださいね?)
「その日本刀、魂魄○夢ちゃんの楼観○に似てるわ!! 見せて!!」
……やっぱり、稲田先生はただのオタクみたいですね。
第3章 「もこ○はけい○の嫁なのよ!!」
完!!