コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

おいでませ、助太刀部!! ( No.49 )
日時: 2011/02/07 20:23
名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: ojfrIjBc)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=mJd63R16-WA

第5章 「大気圏突破も出来るのか?」
(part6)
※テーマ曲 二色蓮花蝶/岸田教団&The明星ロケッツ

そして、月曜日に橘が助太刀部の部室に報告をしに来た。

「で、あの後どうなったんだ?」
「ちゃんと練習に打ち込んでくれてるっスよ。 本当に助かったっス」

林は打ち込んでくれているらしい。
というか、あそこまでやって反省してくれなかったらもう救いようが無いと思う。

「そういえば、伊野さんって、昔スポーツかなんかやってたんっスか?」

橘が疑問を口にした。
あの走りを見たら誰だって不思議に思うよな。
俺も知らないけど。

「やってない」

「そうなんっスか!?」
「そうなのっ!?」

橘と深間が驚愕の声をあげた。

「あと、もう1つ話があるんッスけど」
「何だ?」

まだ誰かサボっている人とかスランプの人がいるのだろうか?

「5月の中盤あたりで勉強を教えてもらいたいんっス」
「何でっ? 橘はAクラスでしょっ?」

この学園には特待制度というものがあって、学年の成績上位40名が特待生として学費ほぼ免除とか入学金免除とか色々お得な特典がつく。
その下には準特待制度というものもあり、学年の成績41〜81位までの生徒を準特待生とし、入学金免除など特待制度には劣るが結構お得な制度が存在している。

特待生はAクラス、準特待生はBクラスに強制的に入れられる。
誤解されがちだが、C〜Iクラスは成績などは問わずランダムにクラス分けされている。

ちなみに、別棟にあるx〜zクラスは問題児の巣窟だから、一般生徒は滅多なことでは近づかないから情報が少ない。
その為、内情がどうなっているのかはさっぱり分からない。

「俺、社会が苦手なんっス。 そこさえ教えてくれれば他はどうにかなるはずっス」
「社会なら相斗に教えてもらえ。 社会だけなら学年3位だから」

相斗は小学校の頃から社会だけ半端じゃなく出来ていた。
ただ、英語(RもWも)が苦手なため、全体平均が落ちてBクラスに甘んじているという状況だ。
Bクラスの中ならトップクラスだが。

「そんなにできるんっスか? 正直、意外っス」
「社会は得意なんだ。 かわりに英語とか終わってるけどね」

さりげなく失礼な質問に対しても、相斗はいつものヘラヘラした笑みを崩さずに答えた。
回答者が相斗だから良かったが、これがもしも桜とかだったら橘の命が終わってただろうなぁ………。

「その依頼もちゃんと受けるよっ! また5月ごろに来てくれれば、風葉が教えるからっ!」
「あれ? 僕が教えるのは確定なのかい?」
「もちろんっ!!」

「それなら、来月また来るっス。 梓も連れて」

最後に厄介な言葉をつけたして、橘は部室をあとにした。



…………………林には何を教えても無駄な気がするんだけどなぁ。


第5章 「大気圏突破もできるのか?」
完!!