コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

おいでませ、助太刀部!!! ( No.74 )
日時: 2011/03/06 20:21
名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: vyC2ASKU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=_DFIOUJoj-0

第7章 「高校生には見えないんですけど!?」
(part1)
♪テーマ曲 物凄い勢いでけーねが物凄いうた/ななひら

「あっ、翔、おはよう」
「おはようございます。 岡崎先輩」

寮の布団から這い出ると、相斗と眸は既に起きていた。
電波時計の表示がAM6:20を指しているから、2人とも、起きてからそんなに時間は経ってなさそうだ。
飯、急いで作らないといけないな。

「朝飯作るから、食器とか準備しとけ」

相斗に炊事を頼んだら卵かけごはん以外作らない(というか、作れない)から、寮で暮らすようになってからは毎回俺が作っている。

「朝ごはんならボクが作りますよ?」
「いや、気持ちだけ受け取っておく」

眸の申し出を断る。 恐らく、眸は相斗と違って料理を作ることはできるだろうけど、朝から作らせるのは悪いしな。

* * * * * * * *

「岡崎先輩って料理上手なんですね〜! スクランブルエッグ、美味しかったです」

相斗、俺、眸の3人で学校へ向かう道を歩いている時に、眸に褒められた。 素直に嬉しい。

「翔は昔から料理作るの上手いんだよ」

相斗が眸に言った。

「っていうことは昔から料理を作ってたんですか?」
「あぁ。 なにせ、母親が母親だからな……」
「翔の家族って全体的に強烈な人が多いよね。 普通の人って有ぐらいじゃないの?」

相斗から失礼なことを言われたが、何1つとして否定できない……。
ちなみに、有っていうのは俺の弟の名前だ。

「炊事が当番制なんですか?」
「そういう訳じゃないんだが……」

あのお袋は放っておくと危険極まりないからな……。

「そういえば、佑香さんたち元気?」

相斗に聞かれた。
ちなみに、佑香というのは俺の母親の名前だ。

「お袋は元気だが、一昨日、親父がお袋の手作りの料理を食べて倒れたって兄貴が言ってた」
「また?」
「親父も親父で全く学習してくれなくて困ってる」
「1番困ってるのは、実家にいる有だと思うけどね」

相斗と俺のやりとりに眸が真剣な顔をしてメモをとっている。 なんか、メモをとる必要がある話なんてしたか?

「お義母さんもお義父さんもお義兄さんもお義弟さんも個性的な方なんですね〜」

眸のいうお母さんetc.の発音が若干違うような気がするが、まぁ、気のせいだろう。

「あっ、ちょっと急がないと間に合わないかも」
「本当ですね。 では、走りましょうか」
「そうだな」

少し急いで来たお陰で、余裕を持って登校することができた。



その日の朝は、これから起こる事件の予兆を感じさせないほど穏やかな朝だった。