コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺様メイド?!!-クライマックス突入!!-更新再開 ( No.161 )
- 日時: 2011/05/29 15:53
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
最終話
あれから、次の日。
優亜達は沈んだ様子で登校してきた。
普通の生徒達は知らないだろうが、優亜達は目の前で大切な(であろう)人を失ったのだから。
特に優亜のショックはメガトン級だった。
いきなり告白をされて、答えるよりも早く夜の街へ居なくなってしまったのだから。
「優亜……。大丈夫よ、翔さんだって生きてると思うよ?」
恵梨は優亜を元気づけるように言う。
だが、本人は頭からキノコを生やす勢いで落ち込んでいた。ドーンとした青いオーラを纏っている。
これは何を言っても無駄だなー、と思う皆。
「……博。雛菊ちゃん、零音ちゃん、協力してくれないかしら?」
恵梨はにっこりと笑い、優亜の腕を掴む。
いきなり腕を引っ張られた優亜は「え、え?!」と叫んでいた。だが、恵梨は容赦なし。
そのまま教室を飛び出し、朝のHRの為にやって来た先生を通り過ぎて不審な目で見られた。後で博と雛菊と零音が「早退します!」と理由を叫んでいた。
「あの、あの、恵梨?! どこ行くの?!」
優亜は自分の腕を引く恵梨に訊く。
「落ち込んでるならパーっと遊ぼ! 燐さんに雫さん、睦月先輩も呼ぼう!」
「え、えぇ?! そんな事をして燐さんとか雫さんとか来るはずもないし!」
校舎の外へ出て、2人は急停止した。後から来た博達は急停止した2人に「どうした?」と声をかける。
「おや、皆さん。授業サボりですか? 僕もやりましたね。現役高校生の時は」
「……戻った方が良くないですか、というか何でドM金髪碧眼野郎まで居るんですか」
「ええやんけ。おいも尊敬してた奴を失って傷心状態な訳よ!」
門の近くで言い争う雫と睦月、そしてニコニコといつも通りの笑顔を浮かべる燐が居た。
何でも2人の話を聞くと、優亜がやはり傷心状態なのが気にかかったらしくこうなったら学校から恵梨達も拉致ってどこかに出かけようと思っていたらしい。
で、いざ学校に来たら華月学園の校門で睦月が座りこんでいたのを発見したらしい。
……何をしようとしてるの? この2人と睦月は。
「あはは。睦月先輩らしいですね」
雛菊は棒読みの台詞を吐き捨て、睦月を笑顔で見上げた。
何かその笑顔が睦月の心に突き刺さったらしく、地面にこんな(→orz)みたいに座りこんでしまった。
慌てて博がフォローを入れる。
「だ、大丈夫っすよ。確かに睦月先輩らしいですけど、俺らを待っててくれたんでしょ?」
「あはは。メンタルはやっぱ弱いなー、おい」
もう地面に『の』の字を書き始める睦月。もう収集がつかない。
燐が軽くため息をつき、睦月にひざ蹴りを入れて覚醒させる。
「睦月、しっかりしてください。それがあなたですか?」
「だからってわざわざひざ蹴りしなくてもええやん! せめて雫さんにやってほしかった!」
「そうですか。私でよければいくらでもやりますよ?」
そう言うと雫は睦月にひざ蹴りを入れた。
ちなみに言うと、雫は燐よりも武器を持つのが重いので結構力が強かったりする。
蹴りを入れられた睦月は、そのまま吹っ飛んでコンクリートに叩きつけられた。
「じゃ、どこに行きましょうか?」
「ゲームセンターとか行くと不審に思われるからなー、どこが良いかなー」
本気で場所選びを始める恵梨と燐。
その時、ピロピロと誰かの携帯が鳴った。