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- Re: 俺様メイド?!!-協力、野宮詩織様でコラボ小説掲載- ( No.77 )
- 日時: 2011/03/14 17:16
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
番外編 俺様メイド×おいでませ、助太刀部!! コラボ小説
【東の謎を解明せよ】
〜引き続き、岡崎翔視点〜
う、うぅ。貴重な体験を今まさにしているぜ。
どんな体験かだって? 男がメイド服を着るのは、誰だって貴重な体験に決まっているだろうが。
それとも、男の娘とかでも言いたいのだろうか。
山下愁さん、この仕打ちはあまりにも酷いと思います。
「にしても、優亜ちゃんって女装をすると触れるって面白いねっ」
「えぇ。まぁ……苦手なんで」
苦手だからと言って、メイド服は止めてほしかった。
止めろ深間。こっちを見て笑うんじゃねぇ。
「優亜様、先ほど私の替えのメイド服をお持ちになられましたが、何に使——あぁ、なるほど。そうなんですね」
瀬野さんまで憐れむような、何か同類だなー、みたいな目で見てきた!!
恥ずかしくて死にそうだ、俺。
「優亜様。いくら何でも、男性の方に女装をさせる事はどうかと思います」
「嫌。だって触れないもん」
「でしたら触らなければいい話では?」
「でも嫌。近く来られると嫌だもん」
どういう体をしているんだ。
というか、まず近付いてこないから服を返せ。
すると、呆れた表情を浮かべた瀬野さんが、俺に声をかけてくれた。
「仕方ありません。私の服をお貸しします。こちらへどうぞ」
「え、あの……瀬野さん?」
「私は男なので問題ないでしょう。どうぞこちらへ」
そこをハッキリと言っちゃう事は、男のプライドなんかどうでもいいんだな。
もうこんな人を見ると、恥ずかしさを通り越して感動を覚える。
***** ***** *****
瀬野さんの服を借りて、俺は相崎さんの元へと戻った。
どうやら女子3人で話に華を咲かせていたらしい。何を話していたのかは、聞いていなくても分かる。
「服、ありがとうございました」
「いえ。当然の事をしたまでです」
本当、男だと言うのに、出来た人だ。
そろそろ、女子たちの所に戻るか。
「——で、その東って奴を探し出せばいいんだねっ?」
「ハイ。助太刀部の方々なら、見つけ出せると思います」
何を話していたんだ、お前ら?!
「ストップ。東って誰だ、人探しか?」
「あー、何かねっ。優亜ちゃんが、東って人を探して返したいものがあるらしいんだってっ!!」
返したいもの? 何かを借りてたのだろうか。まぁ、そこは置いておこう。
話によれば、その東って人は相崎さんの文化祭での優勝賞品を渡して、仲間を連れてどこかに行ってしまったらしい。
東は神出鬼没でどこに現れるかも分からない、この街最強の不良で黒金高校という所に通っている。
しかし、その東は名字だけが存在し、誰が東なのかも分からない。ただ1つ分かる事は、桜と同じように武器を所持している事だ。
相崎さんは東を探し出して、優勝賞品を返したいのだそうだ。
うん。大体話は理解できた。と、同時に——無理だな。
「その東って奴は、強いのか?」
「あたしが見た限りでは強いと思いますけど——。それが?」
桜の瞳の奥が輝いた。ように見えた。
何だ? いきなり剣の柄に手をかけたぞこいつ。東を殺すつもりか?!
「よし。探し出して、アタシとどっちが強いか比べる」
確実に東って人——死んだな。ご愁傷さま。
ん? 何か、瀬野さんが険しい顔をしているけど、気のせいかな?
続く!!