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Re: 俺様メイド?!!-協力、野宮詩織様でコラボ小説掲載- ( No.79 )
日時: 2011/03/17 17:10
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

番外編 俺様メイド×おいでませ、助太刀部!! コラボ小説

【東の謎を解明せよ】


〜岡崎翔視点〜


 どこか普通の雰囲気がある河原。柔らかい風が、緑の地面を揺らす。
 そんな平和な河原に、1人の男が居た。
 歳は俺らと変わらないような17歳ぐらい。長い黒髪を左下に結んでいて、身の丈を超すかのような鎌を背負っている。
 ……あいつも銃刀法違反してるじゃねぇか。

「東さん」

 睦月(何か、俺らとタメらしいので呼び捨て)が、その男の名を呼んだ。
 面倒そうに振り返る男。
 若干女の子と間違えそうになるが、立ち姿が男っぽいので完璧に不良。しかも男。

「お前が東か」

 刀を抜き、桜は戦闘態勢に入る。
 しかし、相手である東は、背負った鎌を抜く事はなかった。不思議そうに桜を見ている。
 そりゃそうだよな。初対面で抜刀、なんて事をしたら誰だって不思議に思うだろうよ。

「何だお前。喧嘩を売っているのか?」

「お前とアタシ、どちらが強いのか勝負だ。鎌を抜け!!」

 面倒そうに鎌を抜いた東は、桜に向かっていく。
 あ、危ないぞ。桜はただでさえ戦闘能力が高————

「なっ……?!」「え?!」

 その場に居る全員が、目を剥いた。
 東は桜に攻撃をするのではなく、鎌を棒高跳びのように使い桜を飛び越えたのだ。
 器用だなー、って言っている場合じゃない!!
 こっち来たし!! どうするんだよ、あんな運動神経良い奴と戦えるかな、俺。
 何も能力、持ってないんだけど。

「睦月、俺を探し回っていると言う奴らは、こいつらか?」

「あぁハイ。そうですね」

 何でこいつに敬語を使うんだ、睦月。別に関西弁でも良いだろうが。
 ハッ?! まさか、そいつって先輩だったりするのか?!

「ふぅん。お前も居たんだ」

 興味無さそうにうなずいた東は、相崎さんに視線を向けた。
 次の瞬間、桜が突然動きだし、東に攻撃を仕掛けたのだ。しかも刀と銃のコンビで。
 今度こそ死んだかな、東。

「……今日は喧嘩をする気はないんだけどよ」

 手に持っていた鎌で刀を受け止め、そのまま桜を投げる東。
 すごい、桜を投げたぞこの人!!

「お前……ッ!! 殺す!」

「女と戦う気はない。それだと、男じゃないからな」

 東は鎌を収め、そしてまたも面倒くさそうにこちらに向く。
 桜の方は諦めたらしく、刀を収め銃をしまっていた。

「で? 何の用だ。早く帰りたいんだけど」

「あのねっ! 優亜ちゃんが、君に返したいものがあるって言ってるんだよっ」

 深間が物怖じもせず東に言った。
 勇気あるな、本当に……。

「あの、ね。これなんですけど——」

 相崎さんが差し出したのは、テーマパークらしいチケット。団体招待券と書いてあるから、団体で入れるのだろう。
 そのチケットを受け取った東は、首を傾げた。

「何故、俺に返す? 俺はお前にあげたつもりだったんだが——」

「……でももらえません。それは、東さんが優勝してもらった物だから……」

 そんな純粋な考えに驚いたのか、東は何も言ってこなかった。だけど、心なしか笑っているような気がした。

「分かった。でも、俺はただ決勝に乱入しただけだから、睦月に渡す」

「え?! おいか?!」

 いきなり名前を呼ばれて驚いたのか、睦月は飛び跳ねた。
 東はチケットを睦月に押しつけ、土手へ登って行く。その背中が、異様なまでに大きく感じた。
 すると、今まで黙っていた桜が口を開いた。

「お前、本当に名字だけなのか? 名前もちゃんとあるんだろう?」

 そうだ。東ってのはただの名字。本当はちゃんと名前もあるはずだ。
 東はふと、微笑を浮かべてこう言ってきた。

「じゃぁ、俺の名前を探せ。そうすれば、教えてやらん事もない」

「何それ? 意味分からないんだけど」

 俺がそう問う前に、東はどこかに行ってしまった。
 何でも、睦月ですらも東の名前は分からないらしい。一体誰なんだろう。
 でも……どこか、瀬野さんに似ているような気がするんだけどな。

***** ***** *****

「かっけるー♪」

「うぜぇ」

 寮にまたも兄である、忍が来ていた。
 いい加減、弟離れをしてほしいんだが……。まぁ、そこはあえて言わないでおこう。

「今日はどこに行ってたの?」

「ん? 街の、相崎さんっていう人のお宅。超豪華で、メイドさんも綺麗だった」

「翔がグレたあぁぁあああ!!」

 いきなり絶叫する兄貴。そんなのでグレたとか、お前……。
 何か疲れてきたな。
 そう言えば、東にも名前を探せなんて言われてたけど。何て言う名前なんだろうか。
 まさか、俺と同じ名前とか——。そんなのは瀬野さんだけで十分だ。

「兄貴。東って言う人、知ってるか?」

「知ってるよ。確か、東大地って人なら。弟さんの名前は忘れちゃったけど」

 あいつ、弟いんの?!
 ……余計分からなくなってきた。


ハイ、オワタ\(^o^)/
駄作です。超駄作です。勘弁願います。

次から遊園地編。クライマックス突入です。
優亜と翔の関係はどうなるのか。東の正体とは一体何なのか。
グダグダ小説『俺様メイド?!!』——普通に開始です!