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Re: 俺様メイド?!!-クライマックス突入!!- ( No.82 )
日時: 2011/03/20 19:05
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第15話


 ぷるるるるる〜、ぷるるるるるる〜。

『ハイ、もしもし』

「あ。東さん? どうも、堂本ですー」

『何の用だ』

「この間の遊園地、一緒に行きません? 何か、ものすごい面白そうなんやけど」

『行かない。ガチャッ』

「あ、東さん?! 東さんー!!」


***** ***** *****

「と、言う訳で。全員でこの遊園地に行かへんか?」

 睦月は、この間もらった団体招待券を優亜に見せた。
 その場に居る奴——恵梨、博、雛菊、零音は首を傾げた。

「東さんを試しに誘ったんやけど。東さん、行かへんって言うからー。どうや?」

「それって、ゲーム大会の優勝賞品ですよね。わぁい、行きたいです!」

 雛菊はぬいぐるみを振り上げて、行くと言った。相当嬉しいのだろう。
 零音も無表情の顔に、少しだけ笑みを浮かべてうなずいた。

「じゃぁ俺も。優亜も誘いましょうか」

「そうね。優亜も行きたそうにしていたし」

 と言う訳で、優亜宅。
 睦月を筆頭に、全員は優亜の家の前に来ていた。
 チャイムを押して数秒——燐が現れた。

「何のご用でしょうか、と思ったらあなた方でしたか。どうぞ、こちらへ」

 燐は何を言う訳でもなく、皆を優亜の部屋へ連れて行った。
 静かな木のドア。だが、部屋の中がやけにうるさい。

「翔さん、優亜様。それぐらいにしておいてください。お客様がお見えです」

「そうですか。通してください」

 凜とした声がドアを通して聞こえ、燐はドアを押し開ける。
 見慣れた広い部屋。の、真ん中で翔と優亜が取っ組み合いの喧嘩、のような物をしていた。
 翔の手には布がある。どうやら服を作っていたようだ。

「何用でしょうか」

 翔は布を放り投げ、燐の前に立った。

「えーと、団体招待券っていうのがあるねんけど。どうかなー、とか思いまして」

 睦月は翔にチケットを見せて、一緒にどうかと誘う。
 翔はチケットを受け取り、そして優亜の様子をうかがってみた。
 当本人は、どこか落ち着きのない様子だった。行きたいのだろうか?

「……分かりました。行きましょう」

「本当ですか?! いや、嬉しいです。あなた様のような綺麗な人に来てもらえ——ぐほぉ」

「翔さんは俺の物だ!!」

「だれがお前の物だ!!」

 いつも通りの日常。いつも通りの風景。
 燐も雫も遊園地に行くらしい。

 さて、一体遊園地はどうなるのやら。続く!!