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第7話『あの、一応主人公は大多喜颯人ですよ？覚えてますよね？ね？』

やったー！！久しぶりの登場！？俺一番乗り！！
そんな思いで生徒会室に入ると、すでにあのキャラが濃い生徒会メンバーがそろっていた。

「お、大多喜先輩！？いったい誰が濃いんですか！」
「え、俺以外全員？」
「酷いです！人種差別反対！！」

俺と月島が言い争っていると、月島の隣で勉強をしていた蒼井が溜息混じりに行った。

「そっとしておいてやれ月島。大多喜先輩は、主人公なのに久しぶりの登場で舞い上がってるんだから」
「なるほどー。蒼井、たまには良いこと言うじゃねーか」
「べ、別に舞い上がってなんかないんだからね！」
「何でツンデレなんだよ！？つか気味悪いわ！」
「べ、別に暁君なんか…ちょーうっぜｗｗとか思ってないんだからね！」
「嘘だ！今絶対嘘言った！！」

おっと、あまりにも嬉しすぎてツンデレになってしまった…。
だがしかーし！きっとこのツンデレキャラで会長も萌えて———。

「ってあれ？会長は？」
「そ、そういえば居ませんね…」

いつもならだいたい「「大多喜がツンデレ？はっ！馬鹿じゃないの？」」とか言ってくるのに……。

「ああ、姉さんは今先生に呼び出されてるよ？」
「呼び出し？ま、まさかついに——現実逃避を！？」
「たぁ！！」
「ごべらっ！！！」

いきなり背後から襲ってきた堅い何かに頭を殴打された！！酷い！！
っつーか誰だ！この学校の家宝とも言えるであろう、生徒対抗靴飛ばし大会のトロフィーで俺の頭を殴った奴は！！

「これが家宝な訳ないでしょ。参加する生徒が校長先生しか居なかったから、第1回で中止になった大会よ？」
「会長？先生に呼び出されてたんじゃないのか？」

後ろを振り返ると、なんと会長が仁王立ちに立っていた。……ちなみに俺は会長に殴られて、床に倒れている…。んで、会長は仁王立ち。……あ、スカートの中ｇ——。

どごぉ！ばきっ！ずしゃあ。

「…………………」
「さ、今日も会議始めるわよー」
「「「はーい」」」

ぐっ。ず、ずしゃあって…。絶対俺の体の中の何かがつぶれた、もしくは飛び出た。
俺の体どうなってんの？ねぇ、なんか見るのが怖いんだけど……。

「大多喜先輩——次回から主人公は僕で」
「嫌だ！！俺は死なない！！」
「なぁ、大多喜って蒼井のその言葉に妙に反応するよな」
「そうですね…。何かあったんでしょうか？」
「はいはい、大多喜のことはどうでもいいでしょ。龍、今日の議題は？」

ぐっ。無視された…。俺、一応主人公なのにな……。いじいじ。

「えーと…。生徒から来た要望書の返答だね」
「了解。それじゃ、手分けして片付けるわよー」
「「「はーい」」」
「俺無視っすか！？」

酷い！！扱いのひどさに、泣けてくるよ！
そう言っている間も、龍先輩と月島が要望書を会長の机に置く。しかも、そのときに綺麗に俺を避けて通る。いよいよ俺も空気の存在的な？

「よし、それじゃあ始めるわよ。蒼井、要望書を読んで」
「分かりました」

蒼井は空咳をすると、戦闘モードの入る。ついでに会長も何故かカンフーの構えを取る。…カンフーなんてやったことあるのか？

「O多喜先輩が最近、生徒○の一○の主人公さんみたいなキャラになってきています。
　良いのですか？」
「それは大多喜の責任！私どもは一切責任は負いません！」
「O多喜が他校の女子を軟派してました」
「どうせ毎回失敗してるから、無視！」
「O多喜の成績が……ね。正直教師としてどうかと…」
「頑張って先生！私も協力します！」
「ちょっと待てぇぇぇぇえええええ!!!!」

なんだよこれ！！今この全校生徒のいじめのターゲットは俺か！？
これってもしかして夢とかじゃないよなぁ！？いや、ここまで来て夢オチとかだったら、なんだか侮辱された気分で目覚めが悪いな……。
って、そうじゃなくて！！！

「どうして俺の苦情が多いんですか！！つーか最後の生徒じゃないじゃん！」
「えぇー？……だって…ねぇ？」
「哀れみの目で見ないでください！まるで俺が可愛そうな子みたいじゃないですか！」
「え！？違ったの！？」
「すでにそういう認識！？」

やべー。今日の生徒会はアウェーだ！
って言うか……。妙に俺への対応が厳しいっつーか、適当って言うか……。

「会長、何か企んでます？」

その一言に会長が動いた！！

「へ！？な、な、何でもないわよ！」

ツンデレのようにうろたえる会長……。ん？ツンデレ？
ま、まさか！！

「ついに恋愛フラグが立った——」
「んじゃ、本日の生徒会は終わりー。かいさーん」
「「「お疲れ様でしたー」」」
「やっぱり俺可哀想な子だーーーー!!!!」



……っつー事で、続く？by会長