コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オタクな生徒会長は絶好調!?『第40話更新』 ( No.157 )
- 日時: 2011/08/17 21:25
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: TXfLwwMZ)
参照600突破記念『普段スポットが当たらない人にスポットを当ててみたりする』
「大多喜!すぐに生徒会顧問の早嶺翠を呼んできなさい!」
「生徒会入出直後にいきなり!?」
某日、生徒会に入出した直後に言われたこの言葉。いきなりどうしたのだろうか、なんて怪訝に思うけれどいつもこの調子なので特に気にしない。先に来ていた後輩二人は苦笑している。
「どうしたんですか、いきなり。……まぁいきなりはいつものことですけど」
「最後の言葉が気になるけどまぁいいわ。実はね、棋理が書いている小説の参照が600を突破したのよ」
「へぇ……。って、書いているのは俺ですけどね」
一応言っておくが、この小説は俺が書いていたりする。そこでこのサイトに投稿する訳なのだが、約2年ここに居座っている棋理と言う奴の名前を借りているのだ。けれど詳しいことは知らない。参照が600突破ということで浮かれているようだが、実際は引きこもりのオタクだ。
「そこで、参照600突破記念に普段スポットが当たらない人に小説を書かせろ、なんて無茶な注文してきたのよ」
「…………あぁ、だから早嶺先生を」
「一度出てきて以来、全く出番無しですからね」
「校内では良く会うですけど……生徒会に来ていないので、なかなか小説に出ないんですよね」
まったくもって瑞樹の言うとおりだった。結構校内では会うのだ、しかも結構頻繁に。しかも会うたびに何かと仕事を押しつけられる。この間は荷物を持て、その次は授業の準備を手伝え、そしてその次はテストの採点手伝え。……こんなのが教師で良いのだろうか。
「そういうことだから、大多喜。さっさと早嶺先生を連れてきなさい」
「……分かりました」
俺は渋々とながらも生徒会室を出た。
———30分後———
「つ、連れてきました……」
「遅いわ大多喜!どれだけ時間がかかって———」
「私の出番というのは本当か諸君!!!」
「っ!?」
俺がぐったりしながら生徒会室のドアを開けたら、真っ先に文句を言ってきた。しかし、会長を押しのけてまで入ってきたのは、早嶺先生だ。……ちなみになんで30分もかかったというと、パシリとして購買までパンを買いに行っていたからだ。
「ふっふっふ……。それじゃ、いまから私の物語始めるわよ!!」
「ちょ、先生!?字数制限あるので、気にしてくださ———」
『生徒会顧問は今日も神の存在!?』
「先生、さようなら!」
「さようなら、河田さん」
「早嶺先生、じゃーね!」
「ふふっ、気をつけて帰るのよ」
夕暮れ時の校舎の中で、私は愛しい生徒達に優雅にあいさつをすると、とある部室に足を運ぶ。部屋の前に立つと、周りを見回して人がいないことを確認。そしてドアにかかっている暗証番号と指紋認証システムを通ると、薄暗い部屋の中に入る。
「……遅くなって悪かったわね」
「いや、私たちも今来たところですわ先生。……いえ、ゴッド」
「そう。なら良いわ。……それじゃ、今日も始めるわよ」
「御意」
中には数名ほどの生徒が私の到着を待っていた。その生徒達が道を作ると、その道を通って中央の端座に座る。そう、私たちは秘密裏の存在「ワールド・ゴッド・オンリー・ノウズ」の頭文字を並び替えてGOWN(ゴウン)と呼んでいる。そして、そのトップは私、ゴッドと呼ばれる神の存在なのだ。
「今日はゴッドの計画を遂行する予定なのですが……」
「ええ、分かっているわ」
「では、ご命令を」
「————今日こそ、購買部の人気NO.1の『暗○パン』を買い占めに行くわよ!」
「御意のままに!」
「「「ちょっと待ったぁぁあああああ!!!!!」」」
「な、何よ!?」
数十分後、先生が持ってきた原稿を読むと大絶叫した。いやね、これ読んで絶叫しない人はいないから!!その俺たちの心境を、(久々の出番の)勇翔が代弁する。
「いや、ツッコミの大渋滞が起きているんですが解消してみますね。まず最初に、なにやってるんだよ」
「教師にその言い方はないと思うよ!」
「だったら部屋に勝手に指紋認証システムとか暗証番号とかする教師が、どこにいる!」
「ここにいる」
「そうだけども!それにどこが優雅だ!あんたの妄想以外のなにものでもねぇだろ!」
「……心の中には、常に本当の自分が潜んでいるのよ」
「少なくともあんたのは妄想だよ!つーかゴッドって何!?続いて『ワールド・ゴッド・オンリー・ノウズ』を日本語にしたら、かなりやばいから!」
「それは……神のみぞ知るセカ———」
「ストップ!!んで最後にそんなデカい組織っぽいのに、なんでやることが小さいの!?っつーか暗記○ンは実在しない!!」
「えぇ!?実在しないの!?」
「すぐに教師をやめることをオススメする!!!」
ぜぇはぁ言う勇翔に会長が哀れみの眼を向ける。……うん、出番が少ないとかいって悪かったよ。そして面倒ごとだけを押しつけてごめん。とは言っても後悔してないけど。そして俺たちは一同に確信する。
『この人にスポットを当てたら、絶対に何かやらかす』
……今度先生の出番があるかは、神のみぞ知る。