コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: オタクな生徒会長は絶好調!?『記念記事更新』 ( No.159 )
日時: 2011/08/19 11:44
名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: aicm.51Q)

参照700突破記念『いや、あの人にスポットを当てると……ダメだ!大惨事にしかならない!!』

「お姉様〜。今日のお昼、一緒に食べませんこと?」
「わ、分かったからくっつかないで!」

某日の昼休み。私はいつものようにお姉様の教室に行くと、抱きつきます。そしてお姉様の体から放たれる、優雅な薔薇の香りを楽しむ。あぁ、いつ嗅いでも良い匂い。そしてその香りを十分に堪能すると、お姉様の隣に並びます。

「お姉様、今日は春姫が腕によりをかけて作ったお弁当ですわ。食べてくれます?」
「はいはい、分かったわよ」
「きゃ、嬉しい!」

朝の4時から作った愛妻弁当をお姉様に食べてもらう。それだけで春姫は飛び上がるように嬉しいです。
 屋上に着くまでの長い道のりで、お姉様と私の仲を邪魔する者達を一掃します。お姉様はモテる故に、こうして春姫が苦労します。けれど、これもお姉様のため。お姉様の清らかな体を下等なゴミ達に近づけるわけには参りません。そう、いうなれば試練!神は私を試しているのです!

「春姫、あんた頭大丈夫?」
「もちろんですわ。頭の中でお姉様と私の有意義な同棲生活について、考えているところですの」
「大丈夫じゃない!私にとってそれは大丈夫じゃない!!」

もう、お姉様は恥ずかしがり屋なんだから♪私はお姉様の肩をこつんと叩くと、顔を背けてしまったお姉様の腕に、私の腕を絡めます。そうして周囲に「お姉様には相手がいる」アピールをするのが、私の日課です。……そのたびにお姉様の弟君がどす黒いオーラを放っているのは、さておき。



———屋上———
「お姉様、はい、あ〜ん」
「い、良いわよ自分で食べられるから」
「んもう、恥ずかしい事なんて何もありませんわ」
「あるわよ!っていうかあんたも恥じらいなさいよ!!」
「だって、今更あ〜んで恥ずかしがることありませんわ……」
「それ以上のことをやったとでも言いたいの!?ないから!!天地がひっくり返っても、ないから!!」

お姉様が周囲に向かって大絶叫します。けれどその行動を照れ隠しと認識すると、私はお姉様にあ〜んをするのをやめて、仕方なく自分で食べます。
 そして昼食が終わると、愛を育む時間です。

「……そういえばさ、どうして春姫は私の事そんなに慕ってくれるの?」

ふいにそんなことを聞かれました。私はいつものように笑って答えようとしますが、今日のお姉様は少し真剣です。なので、私も真剣に答えます。

「お姉様は春姫がこんな趣味を持っていても、なんだかんだ言ってそばにいてくれますでしょ?」
「そ、それはそうだけど……」
「だから、私もお姉様が大好きです」

お姉様は釈然としないような表情をしていましたが、やがて納得するように頷くと言いました。

「ま、そんなあんたも嫌いじゃないけどね」

…………え。え、え、えええええぇぇぇえええ!!!!

「私の愛がようやく伝わりましたのね!!」
「そ、そういう意味じゃないわよ!第一嫌いじゃないとは言ったけど、好きとは言ってないし!!」
「今言いましたわ」
「それは断じて違うから!!」
「つまりそれは照れ隠しというわけですわね?」
「誰かぁ!通訳できる人いる!?」

お姉様が何故か周りに向かって叫んでいますが、いつもの日常。変わることない、私の愛しい毎日です。




「「「「「……………………」」」」」

原稿を読んだとたん、俺たちは一斉に黙る。と言うかドン引く。別に俺はこう言う人たちに偏見を持っているわけではない。持っているわけではないのだが……正直、これはやりすぎだろう。というか、桜田さんのテンションについて行けない。

「会長、なんで桜田さんなんかに原稿渡したんですか」
「し、仕方ないじゃない。他にスポットが当たらない人って、春姫しかいなかったんだもの……」
「それはそうですが……」

まぁ確かにそうだけど、やっぱり人選ミスなんじゃないかって思う。
すると、瑞樹がずっと黙っている龍先輩に声をかける。

「どうかしましたか、龍先輩」
「姉さんと一緒にランチするなんて、どんだけ思いあがいてるんだろうね」
「あれ、龍先輩そっち!?」
「それに姉さん大好きキャラって事で、キャラ被ってるし」
「違うと思います!たしかに二人とも会長のことを姉さんって呼んでいますが、それは違うと思います!」
「それはつまり桜田春姫の方が姉さんに似合ってるって言いたいのかな?」
「誰もそんなこと言ってません!!」

先輩……先輩はキャラかぶりではなく、キャラぶれです。キャラ崩壊ですよ。

「と、とにかくこれを載せるわよ。……なるべく危ないところとかは省いておいて良かった……」
「え、会長どうかしましたか?」
「な、なんでもないわよ!!」

会長が机の上に隠した数枚の原稿が気になったが、まぁ良いだろう。