コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: オタクな生徒会長は絶好調?      『第10話更新』 ( No.22 )
日時: 2011/01/30 14:32
名前: 棋理 (ID: Fn07flnU)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

第11話『大多喜の欲しいプレゼントを聞き出す作戦その2』

 月島が生徒会に帰ってきたのは5分前のことだ。半べそをかきながら、会長に向かって一生懸命謝っていた。さすがの会長も可哀想に思ったんだろう。月島を笑顔でなだめると、俺、蒼井終都に向かって人差し指を突きつけた。

「次、蒼井!大多喜の元に行ってきなさい!」

……正直、殺意がわいたね。自分で行けっつーの。とは口には出せず、俺は渋々と大多喜先輩が居るという、教室へと向かった。



「……あれ、居ない」

俺が教室に行くと、大多喜先輩はすげに居なかった。おかしいな…って言うか、月島が半べそをかくなんて、何かあったのか?……もしかして。

「ああ、山田。大多喜先輩見なかったか?」
「大多喜先輩?ああ、えっと…ああ、ほらあそこだよ」
「ん?」

山田が指さしたところには、数人の女生徒に囲まれた大多喜先輩の姿が合った。
……何で女生徒に囲まれてるんだ?

「ありがとう、山田」
「それにしても、月島も探してたけど、何かあるのか?」

その質問を適当に終わらすと、大多喜先輩への元へと向かった。



「大多喜先輩」
「おお、我が友よ!良いところに来た!」
「さようなら」
「待った!冗談だから!だから無視しないで!」
「……なんですか?」
「頼むから、そんなに嫌な顔をしないでくれよ…」

先輩が馬鹿なことをほざいているから、無視して帰ろうと思ったのに…。俺は大多喜先輩の友達になんかなった覚えは無い。
視線を大多喜先輩から、女生徒に向ける。たしか…月島を愛でる会の2年生。
月島を愛でる会というのはその名の通りに、月島をこよなく愛する人たちの会だ。つまりファンクラブ。月島は愛玩動物のようだから、同級生からも先輩達からも好かれている。こういうときの対処法は——。

「月島のマル秘写真を上げるので、大多喜先輩を離してもらっても良いですか?」
「おい、待てこら」


——2−B教室——
「で?どうして月島を愛でる会の先輩達に捕まったんですか」
「いや…さっき月島とこの教室で話してたんだけど、何故か最後は半べそで帰ってしまって…。そこを殺気の奴らに見られて、ケンカを売られたんだよ…」

なるほど、つまりは月島が悪いんだな。あいつが泣くからこうやって面倒なことになるんだ……。

「それはそうと、蒼井は何か俺に用があるのか?」
「え?ああ、そうでした。えっと…」

なんて言おう。今欲しいものはなんですか?ってきいたら、絶対勘づかれる。と言うか、それを聞いたら会長が怒るに違いない。

「おい、どうしたんだよ黙って」
「あ、いえ…。先輩は、その、どんなプレ、プレ…」

ああ、もう!なるようになれ!

「どんなプレぜーションするんですか?」
「誰にだよ!」

さ、さすが突っ込み…。鋭いな。

「えと,あ、どんなプレぜーションが嬉しいですか?」
「はぁ?うーん、そうだな…どっきりなら何でも良いかな?」

ふぅ。何とか聞けたな…。とりあえず、生徒会室に戻るか。