コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オタクな生徒会長は絶好調? 『第17話更新』 ( No.47 )
- 日時: 2011/02/11 20:05
- 名前: 棋理 (ID: Fn07flnU)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
第18話『俺たち、親友だよな!』
7月15日。今日、俺はまた1つ歳をとった。……いや、
「大人の階段を上ったのだ!」
「意味違うだろ。っつーかツッコミがボケるな」
そして誕生日なのに…なのに…。
「どうしてお前と一緒に公園にいるんだよぅ!!」
「文句言うな」
今俺は、勇翔と公園で駄弁っている。くっそー、俺の誕生日なのに…。
どうして野郎なんかと公園なんだよ…。恋人同士なら、まぁ、それなりにいちゃつけるというか…。なのに、野郎と公園なんだよ…。
今日は土曜日。まぁ特に予定はなかったから、ついOKしたんだけど…。
——痛い。周りの女子高生の視線が、非常に痛い。なんか、ぐさっとくる。その視線が胸にぐさっとくる。
「あー、っつーかなんで公園なんだよ」
「別に良いだろ。他に行くところ無いんだから」
「図書館とかあるだろ、普通」
「図書館…か。あいにく、俺はそんなにまじめじゃない」
「図書館はまじめな奴だけが行くところじゃねーよ」
……でも、さすがに7月中旬ともなると暑い。
「…………」
先ほどから感じているんだが…。勇翔は時計を気にしている。10分に一度くらいのペースで。……はっ!ま、まさか…。
「お前…そ、そういうことなのか」
「は、はぁ?なんのことだ…?」
まさか…これから…で、デートなのか!?そうか…もしかして、彼女が居ることを俺に告げたくて、呼び出したのか…。くっ!!親友として、なんたる失態!!きっと言い出しにくいに決まっている…。よし、ここはさりげなく聞き出してやろう。
「勇翔。俺たち、親友だよな」
「へ、へ?なんだよ突然…。そうだけど…」
「じゃあ…俺には何でも話してくれよな」
「なんだよそのスポーツ漫画にでも出てきそうな爽やかな笑顔は!」
「俺…お前の力になりたいんだ。だから、話してくれ!お前、これから何処に行こうとしているんだ!」
「何処って…会長の——じゃなくて、拳と拳のぶつかり合いだな!」
「ケンカ!?お前マジで不良なのか!?」
「おっと違った…。北○七拳を極めようと思ってな」
俺の親友がついに会長化?!なんてことだ…。じゃ、じゃなくて!あいつに本当に彼女が出来たかさりげなく聞くんだっけ……。
「…そういえば、会長って言ったよな?」
「え”」
ど、動揺したな。っ!!もしかして…。今、俺の頭の中には最悪のパターンが浮かび上がった。デート→会長という単語→会長とデート……くっ、副会長としたことが、そんな関係にも気がつけなかったなんてっ…!!なんたる失態だぁあ!!
「悪い、勇翔。俺、お前の親友失格だ…」
「ど、どうした急に?」
「まさか…会長の家に行くほどの仲だなんて…」
「そ、それは…。悪い、まだお前には言えないんだ」
そんな…。
すると、突然勇翔の携帯が鳴った。こっそりディスプレイを見ると——。
(か、会長から!?)
「あ、悪い」
勇翔は公園の入り口近くに移動して、話し出した。
「ああ、会長。どうだ?……ああ、大丈夫だ。まだ颯人には知られてない。え?ばらしてないって。それで?何か用が——帰りに何か買ってこい?良いけど…何々?じゃがいも、ニンジン、玉葱——って、これ本当に必要なのか?じょ、冗談って…、それより、そっちはどうだ?もうすぐあいつを連れてくけど…間に合うのか?」
じゃがいも、ニンジン、玉葱…なんか、えらく家庭的だな…。もしかして、二人はすでに同棲をしているのか?
そう思案していると、電話を終えたらしく、勇翔が俺の元に戻ってきた。
「颯人、ちょっと来て欲しいところがあるんだ」
「き、来て欲しいところ?」
そう言うと、勇翔は時計を確認すると歩き出した。