コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オタクな生徒会長は絶好調? 第2話更新 ( No.5 )
- 日時: 2011/11/24 14:08
- 名前: 棋理 (ID: 3s//keBI)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
第3話 『俺って一応突っ込みですよね?何故にボケみたいな役回りなんですか…』
「……み、魅力的?」
「そうです! こんなにも素敵でハイスペックで大人の魅力あふれる美少年が、会長の目の前に要るではないですか!!」
「…………へ?」
何でそんなにきょとんとするんだぁあ!!
はぁ、お前に何言っちゃってんの? みたいな目で見ないで!哀れみの目で見ないで!!
「会長、俺は断じて魅力的とかそんな馬鹿なことは思ってないからなー」
「僕もです。決して大多喜先輩のような妄想じみた事は考えてませんよ」
「ぼ、僕もです! モテない先輩の可哀想な妄想はしたことありません!!」
「姉さんで変な妄想したら、どうなるか分かってるよなぁ? 颯人」
一番可哀想なのは俺だと思う人————!!
特に後輩連中容赦ねぇ!! 一応俺先輩だぞ!? お前達より1年長く生きてんだぞ!!
「……大多喜」
「会長……俺を助けてください……」
「大丈夫よ。あんたはダンジョンの中に置いてきても、多分一生死なないと思うわ」
「何が言いたいんですか!」
「助ける価値無し」
「ひどっ!! 最後の言葉聞きたくなかったわ!」
不死身じゃないですよ! と言うか、何故ダンジョンにたとえたんですか!?
助ける価値無し……。俺って本当に酷い扱い……。
「「「「妥当な評価だと思う」」」」
「生徒会容赦ねぇえええええ!!!!」
くふふ……。これも当たり前か……。
俺は完璧すぎるからかなぁ? みんな嫉妬してるんだよな。うんうん。
「大多喜をクビにした方が良いと思う人ー」
「「「「はーい」」」」
「集団いじめですよねぇ!!??」
酷い!! と言うか、俺の評価めっちゃ低すぎ!! ついでに好感度が低空飛行してる!!
「好感度? ……ふっ」
「今鼻で笑いましたよねぇ!? いくら何でもそれは酷いですよ会長!!」
「好感度なんて、先輩にあるわけないじゃないですか」
「せ、先輩の魅力は……すみません。思い浮かびません」
「お前のような奴が俺と同学年だなんてな……」
「姉さん、離れた方が良いよ。颯人は危険すぎる」
「誰か助けてぇぇえええ!!!」
完全アウェーで心が折れた!
くっ……。も、もうみんな嫌いだぁあああ!!!
バタン!!
「あ……。出てちゃった」
……え、えーと執筆担当である大多喜先輩が出て行ってしまったので、その後の生徒会の様子を俺、蒼井終都が補足します。……ちっ、面倒くさい。
状況を説明すると、なんだか泣きながら大多喜先輩が生徒会室を出て行った。残った俺たちは、何がなんだか分からない状態できょとんとしている。
「先輩出て行きましたが……。良いんですか、会長」
「良いんじゃない? 私には関係ないし」
そう言うと、会長はコントローラーを構えた。でも、心なしか目には心配の色が映っている。
「す、少し言い過ぎたでしょうか?」
俺の隣に座っている瑞樹が申し訳なさそうに言う。目尻にはうっすらと涙を浮かべている。……じゃっかん可哀想になってきた。あ、大多喜先輩じゃなくて月島のことが。あんな先輩のために涙を浮かべるなんて、月島が可愛そうだ。
「気にするなよ月島。好感度とか魅力的だとか言ってるあいつが悪いんだ」
「そうだね。颯人が姉さんに何かする前に阻止できて、俺は嬉しいよ」
暁先輩と龍先輩は、まったく悪くは思っていないようだ。……まぁ龍先輩は会長命だからかもしれないが、暁先輩には最初から罪悪感なんてものはみじんもない。
生徒会室の雰囲気は落ちていくばかり。……仕方ない。
俺は禁断の言葉を口にする——。
「——仕方ありませんね。この小説の主人公は僕と言うことで——」
「ちょっと待ってくれよ!! 俺いきなり主人公降板かよ!!」
「お、大多喜……?」
俺がそう言ったとたん、いきなり大多喜先輩が生徒会室に入ってきた。
なんか……、さっきよりオーラというか……キラキラしてる。
「ふっ。もう一度主人公の魅力というものをデータ化してきました——」
「と言うことで、今日の生徒会は終わり! 解散ー」
「「「お疲れ様でしたー」」」
「ちょっと待ってくださ————い!!」
この通り、丘の上高校生徒会は。……会長のように気だるい会議を毎日のように行っています。