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- Re: オタクな生徒会長は絶好調? 『第19話更新』 ( No.50 )
- 日時: 2011/02/27 11:01
- 名前: 棋理 (ID: Fn07flnU)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
第20話『この思い出は永遠に——(前編)』
「…………」
「……なぁ勇翔。いったい何処に行くんだ?」
「黙って着いてこいって」
公園から出て10分。勇翔は行き先を告げずに、俺の前をずんずんと歩いていった。
ちなみに俺と勇翔の間に、会話は一切無い。…なんか、熟年夫婦の晩ご飯みたいな空気が漂っている。
「ゆ、勇翔?」
「なんだ?」
「熟年離婚についてどう思う?」
「はぁ?」
「俺はな、やっぱり長年付き添ってきた仲だから、このままどちらかが先にいくまでずっとそばにいるべきだと思うんだ」
「ちょ、ちょっと待てよ!なんの話をしているんだよお前は?!」
おっと、な、なんか突拍子もないことを口走ってしまった…。
「熟年離婚って…。お前、いつの間にかそんなワイドショー好きになったんだ?」
「わ、わりぃ。っていうか、なんで行き先を告げないんだよ。それぐらい教えてくれたって良いだろう?」
「え?そ、それは…その…」
行き先を聞いただけでだんまりかよ。よし、こうなったら…。
「も、もしや…会長との愛の巣に…!?」
「んなわけーだろ!つーかまだ引っ張ってたのかよお前の脳内設定!」
「愛の巣に俺がお邪魔するわけにはいかないな…。俺、帰るよ」
「いやいや!お前が帰ったら意味ないから!」
「意味がない?…はっ!まさか俺が仲人に!?」
「ちげーよ!っつーかツッコミのお前がボケに走ってどうするんだよ!」
「…冷静に考えると、男子の結婚は18歳からだっけ…。お前まだ17だよな?」
「ここで冷静になれるお前がすごいわ!そうじゃなくて、お前が主役なんだよ!…!?」
そこまで言って、勇翔はしまった!と言う顔をした。俺が…主役?
どういうことだ?俺が会長と?いや、そうじゃないだろう…。主役……。主役……。何で?
すると、勇翔の携帯がなった。
「あ、悪い。ちょっとそこで待っててくれ」
少し離れたベンチに座ると、話し始める。…さっきより、なんか慌ただしい。
「も、もしもし?えぇ、まぁばれては居ないと…。え?声が裏返ってなんかないぜぇ?でも、どうしたんだよ電話なんかして。また何か買ってくる物でも?え、違う?…勇翔がうっかり何かを口走っているという神のお告げがあった?……や、やだなぁ。会長って神のお告げとか、信じるタイプかよ…。と、とりあえず大丈夫だから!じゃあ!!」
なんか慌てて電話を切ると、勇翔は俺の元に走って帰ってきた。…額には脂汗が…。
「よ、よし!とりあえず早く行こう!」
「??」
と、とりあえず勇翔は俺に何か隠し事があるらしい。それも、会長が関わっている。……会長が関わっているとなると…ろくな事じゃないな。これが俺の出した結論だった。