コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オタクな生徒会長は絶好調? 『第26話更新』 ( No.58 )
- 日時: 2011/03/27 18:17
- 名前: 棋理 (ID: p81XYxhw)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
番外編1『初恋の人って、今冷静に考えるとろくでもないやつだった…という作者』
春。春、春、春、春、春!!!
私はその単語だけで舞い上がってしまった。だって…春よ?出会いの季節だし、なんて言っても楽しいじゃない!
私こと星宮玲は今日から丘の上高校に通う、ぴっかぴかの1年生!もともと私立の中学校に通っていたんだけど、なんかああいうお金持ちばかりが通う学校って本当に息苦しいのよね。みんな自分の家自慢とか、高飛車な笑いって言うのかな?そればっかり。だから目立たないように1人で読書とかしていたら、変な目で見られるし。だから、普通の高校に来た。
「春の空気って、大好き!」
私はそうつぶやくと、桜並木を通って学校に向かった。
「……最悪」
あのルンルン気分から約1時間後。私は何故か生徒会室に呼び出された。別に校則違反とかしていない。制服もきちっとしてきたし、むしろきちっとしすぎたくらい。周りのみんなは入学式だって言うのに、少しスカートを短めにしたり…。正直、あれはビックリしたわ。私立の高校じゃ即退学レベル。
生徒会室に呼び出されたのは、私の他にもう1人いた。制服が新しい事から、私と同じ一年生だって事が分かった。突然生徒会室の扉が開いく。入ってきたのは3人の男子生徒。一見しただけで大人っぽくて、美男子だって事が分かる。その中でもひときわ綺麗な男子生徒を見て、私は驚いた。
「良く来てくれたね、2人とも」
「来たって言うか、無理矢理そこの先輩達に連れてこられたんですけど」
「はは、まぁそう言わずに」
同じ学年の男の子は不満そうに口をとがらせる。全然興味なかったから見なかったけど、以外と美形。そして私は気づく。……私以外全員男の子で、おまけに美男子だって事に。
……目にきついなぁ。
「少年、しばし待たれよ。すぐに話は終わる」
メガネを掛けた美男子が時代錯誤な口調で話す。聞きにくいことこの上ない。
「ねぇねぇ、終わったら絶対お菓子ちょうだいよ?」
なんだか女の子みたいな美男子が言う。前髪をポンパドール(?)っていうやつにしている。女の子かなって思ったけど、男子の制服をしているし声変わりはしてないけど男の子の声だ。そして———
「あ、もしかしてこの美人さんが星宮玲ちゃん?かっわいー♪」
「え、えと…」
妙に人なつっこい。犬みたいだ。同級生の男の子はつまらなそうに言った。
「あの、僕は早く帰りたいので用件を言ってください」
私はその言葉に深く頷いた。
「とりあえず自己紹介して良いかな。僕の名前は伊集院奏汰(いじゅういん かなた)。この学校の生徒会長だ」
ひときわ綺麗な男の人は、伊集院奏汰————私の婚約者そのものだった。