コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オタクな生徒会長は絶好調!?参照400突破 『第31話更新』 ( No.88 )
- 日時: 2011/06/30 11:07
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 3AgavhBe)
番外編5『自分の趣味というのは、相手に話すとどん引きする場合もあるから、気をつけなはれや!!』
「今日の議題は『漫画の持ち込みについて』だよ」
私と原田君が生徒会に入ってから早くも一週間が過ぎた。この一週間生徒会を見てきて分かってきたことがある。それは、良くも悪くも生徒から信頼されていると言うことだった。悪くもというのは、信頼されているからこそ変な要望が多いということ。明らかに私たち生徒会がやらなくても良いだろうと思われるような要望が、実際に多数よせられている。 しかし今日の議題は要望書ではなく、先生から与えられた議題らしい。というか、議題を与えるのだったら自分たちで考えろと思うのは、私だけなのだろうか。
「いきなりどうしたんですか?今日はいつにもなく真面目な議題ですねぇ」
私の隣の原田君が、ポッ○ーを食べながら言う。原田君は何というか……うん、本当にフリーダムに会議に参加している。今日も相変わらずに面倒くさそうな表情は崩さない。
「先生から言われてねぇ」
「詳しくは我から話そう」
会長さんの目配せで、幸田先輩が咳払いをしながら話す。この二人は同学年で同じクラス、一年生からの親友らしく、とても良いコンビだ。幸田先輩の言葉遣いを3年間聞き続けるなんて、私にはとうてい出来そうにない……。
「教師殿からお達しがきてだな。生徒会を信頼してこのお題を提供してくれたのだ。
ありがたく受け取りやがれ!というような目でな」
先生……なんていうか、生徒会を信頼してくれてると言うより、面倒ごとを押しつけているような気がしてならないのだけど……。
「と言う訳なので、議題に入る」
幸田先輩の言葉で、隣の原田君が面倒そうに溜息をついた。今日は珍しく桜田先輩も会議に参加していた。いつもだったら会議の途中に参加して、机に突っ伏しているけれど。その隣の姫神先輩が楽しそうに言う。
「漫画の持ち込みかぁ。それにしても、どうして急に?」
「最近漫画を持ってきて、授業中に教科書で隠しながら呼んでいる生徒が多いらしいよ。だから、そのことについて先生達もちょっと困っているみたい」
姫神先輩の質問に会長さんが答える。なんというか、今時そんなありきたりな手法を使っている人がいるということに、少し驚きだわ……。
「さっそく会議を始めようか。義久はどう思う?」
「高校生にもなって漫画しか読まないなんて、まったくもって遺憾であるな。社会に出る第1段階として、きちんと小説を読むべきであろう」
「うーん……なるほどね。春は?」
「僕は、別に漫画いいと思うけどなぁ。だって、小説とか新聞だけじゃつまらないし。たしかに授業中に読むことはダメだけれど、休み時間や放課後に読むぐらいならいいと思うけれど」
たしかに、私も漫画は読むけれどそれは家でだからなぁ。さすがにわきまえているというか、学校内での私のキャラを守るためというか……。
「蓮は?どう思う?」
「……別に漫画はいいと思う」
「原田君は?」
「漫画には興味ありません」
「某ハ○ヒさんっぽく返されても……」
ある意味キャラが似ている二人はあてにならないし……。
そのことを知ってか、会長さんは私に話を振ってきた。
「玲ちゃんはどう思う?」
「えと……。漫画の持ち込みにかんしては、別にいいと思いますけど……。でも、やっぱり授業中に読むのはいけないかなって……」
「確かにね……。それじゃあ、持ち込みは可。だけれど授業中に読むのは不可、だね」
意外と真面目な会議になった。……面白くないなぁ。こういうの。
それを感じ取ったのか、会長さんが苦笑しながら言う。
「仕方ないよ。というか、真面目な会議じゃない会議は会議じゃないと思うけど……」
と言うことで、今日の会議は終了した。……なんて言うか、本当に面白くないしつまらないけれど、そういうのは、ほら。私が一番よく分かっているから。だから苦情とか「山も落ちが無くてワロタww」とか、そういうのを書くのはダメだからね!?メッだよ!