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Re: 仮名【紅の魔法】※誤字脱字多数 ( No.11 )
日時: 2011/01/23 22:55
名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)

『・・・まずい、【紅の魔術師】の契約者がめざめた。一度ひけ』

もう使われていない。来月取り壊し予定のたっているマンションの一室を無断で使っている男の部屋に、機械的な声がながれる。それに男は舌打ちして、言い返す。

「あぁ?なんも問題ねぇだろ?目覚めたばかりの契約者なんてどうせ普通の人間とかわんねぇだろ」

声からさっするに二十代の男がそういう。だが、その機械的な声は威圧的なその声にまったく動じることなく、ただ淡々と自分の言い分を言っていく。

『もしもの確立を考えて、今回は引け。お前ほどの人材を失うのは惜しい』

「ほーう?それは俺が【紅の魔術師】より弱いっていいたいのか?」

機械的な声に反応し、男が言い返す。その声には明らかな怒りの色がまじっているが、やはり機械的な声は動じない。しかし、すこしだけ困ったような声質に変わった。

『お前の実力はそうとうなものだ。【紅の魔術師】が目じゃないほどだってことはわかっている。だがしかし、その契約者にどんな才能があるかわからない今、むやみに戦う必要は———』

機械的な声は、どうやら男を説得しているようだったが、男はそれを途中でさえぎるように声をだす。

「ゴタゴタうるせぇんだよ【ノマド】のエリートさまよ。いいか?俺に指図するんじゃねぇ。俺は受けた依頼は必ず果たす。絶対に逃げたりはしない。それだけだ」

『しかし———』

「うるせぇっつってんだよ!!もう俺は【紅の魔術師】を殺すって決めてんだよ。契約者の才能が何だ?どうせそいつの強さをたしたって【紅の魔術師】の力は俺にはかないやしねぇ。この俺・・・【氷翼の魔術師】、グエン・ユーリッドには勝てねぇんだよ!!」

機械的な声にむかってそう高々と宣言した男は、ハァハァと荒い息をしながら、機械的な声をまつ。しばらく黙っていた破壊的な声のほうだが、もう勝手にしろといわんばかりにはき捨てた。

『・・・やるからにはしっかりやれ。失敗はゆるされないぞ』

その発言に男は満足して、うなずく。

「ふん・・・明後日だ・・・。明後日に必ず≪企業≫に【紅の魔術師】エルシャロン・ユアハーツの死体を送ってやるよ」

そして・・・そんな言葉を残すのだった。