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Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 【自作絵5つ目】 ( No.116 )
日時: 2011/03/01 00:38
名前: だいこん大魔法 (ID: ikrpTGuK)

「———イフリートティア!!障壁を喰らえ!!」

「Ju qe merren ne terr, dhe gelltitur te gjitha formave Tsukuran!!『闇の契約者よ、そのすべてを飲み込んで形をつくらん』」

「Te jete manifestuar ne ketu dhe tani njerezit urrej gjumi njeqind e tetedhjete kafaz zog!!『百八十の鳥籠に眠る人の憎悪をい
まここに顕現させる』」

「アタイの氷のほうが強いんだ!!Me lejoni te gjymtyret Ritsuka ne akull ne zero absolute!!『絶対零度の氷に四肢を凍りつかせろ』」

俺がイフリートティアをはなつ。蛍が俺の前で初めて魔法をはなつ。ルミがその可愛らしい声で魔法をはなつ。レイも蛍と同じように俺の前で初めて魔法をはなつ。それらはいっせいにグレンにむかって圧倒的なほどの量でせまっていく。途中でリーとローラの魔法と合流して、一気にグレンをまるめこまんばかりせまっていく。それを見たエルは、ここだといわんばかりにさきほどの蛇を再び顕現させ、それらをグレンにむかってはなつ。
いける、と俺は思った。各々が思いをこめて放った魔法が前後からグレンを挟み撃ちにする。流石のグレンもそれを見て舌打ちして、まず一番危険だと思われるエルの魔法の前に氷の障壁をつくりだす。だがそれは、後ろからとびだしてきた俺のイフリートティアによってすいこまれる。それはイフリートティアがグレンの魔法を吸収できたということだ。だから俺の中には魔力が流れ込んできて、イフリートティアはリーと戦ったときのように、竜のような形をとる。グレンはもう一度舌打ちして

「Absolut『絶』」

と一言、詠唱する。それによってエルの魔法がまずなくなった———かと思う場、その攻撃ははずれていた。それは俺のイフリートティアが、グレンの魔法によってエルの魔法が打ち抜かれる前に、エルの魔法を吸収したからだ。それによって俺の体のなかにはあふれんばかりの魔力が流れ込んできたが、俺の体は魔力の限界をむかえない。普通ならグレンの魔法とエルの魔法を吸い込んだら俺の魔力の計容量はオーバーしてしまうはずなのだが、どうしてか、エルの魔力だけは大丈夫だと思ったから、俺はエルの魔法を飲み込んだのだ。その俺の考えどおりに、エルの魔法は、魔力は、まるで俺の体の中にたりていないどこかの部分を満たしてくれていくかのように心地よく広がる。一つ間違っていたら俺はあっけなく魔力の計容量オーバーで死んでいたはずだが、なんとか難を乗り越えた。
エルの魔力を飲み込んだ炎の竜は、首が二つにわかれ、双首になる。翼は四枚になり、その大きさはエルの蛇の半分ほどまでしかないが、さきほどの倍の大きさになった。
竜が咆哮をあげてグレンを炎は吐く。そう、それはもう意思をもっていた。魔法をはなった主のさらに主を守るのだといわんばかりに、意思をもった。その炎はあまりにも迷いのない、美しい色をした深紅の薔薇のような炎だった。グレンは顔に冷や汗をかきはじめる。そう、もう完全に退避路がなくなった。すぐ背後までせまったローラたちの魔法、そして前方からせまる。イフリートティアの炎。
その瞬間、俺は勝ったと思った。その二重の魔法からは逃れられるはずがないと、俺はおもった。だけど———その勝利を確信したときに聞こえたのは、グレンが———余裕がありあまっている声で唱えた、詠唱だった———

「Lady Luck ishte mbyllur. Ajo eshte e pashmangshme. Per fat te keq, perendeshe e hapjes. Ajo ishte e pashmangshme. Goddess e fatkeqesi qe ka nje angazhim te korrupsionit absolut te pushtetit absolut jane premtuar dhe kenaqesine e syve tane. Pra, ne mesojme per te shkaterruar kenaqesine tuaj, me gjithe zemer Hani pra, absolute zero shtize magjike, Longinus『幸運の女神は封印された。それは必然。不幸の女神は開放された。それは必然だった。絶対的な力をもち絶対的な破壊を約束する不幸の女神は我の両目となり快楽を約束してくれた。だから我は破壊して快楽を覚えよう、さぁ・・・思う存分喰らえ、絶対零度の魔槍、ロンギヌス』」

その瞬間、なにもかもが凍りついた。




絶対的な氷結。それはかつての地球の支配者、恐竜を滅ぼした力だとされている。今現在もその恐竜は骨や化石でしか発見されないほどの絶対てきな力を現している。そう、俺たちはそんな絶対的な力の片鱗を、今、垣間見ているような気分だった。
それは一瞬だった。まず第一に空気が完全に凍りついた。第二に俺の魔法、イフリートティアがその姿を炎の竜から凍結された竜の姿に変貌した。第三に、グレンの後ろまでせまっていたローラたちの魔法がすべて、同じ属性のレイの魔法も、属性の因果関係にしばられることなく、同属性なのも関係なしに、凍てつかせてしまった。
そう、そこにあらわれたのは、というか、グレンの手ににぎられていたのは氷のような物質でできた三叉の槍だった。それはシンプルな形だが、その槍から放たれる魔力は、想像を絶するほどで、そのうえ、直視しているとこちらの目が———凍り付いていってしまうかのようにも思えるほどだった。