コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.58 )
- 日時: 2011/03/28 05:01
- 名前: だいこん大魔法 (ID: IZus4UZf)
五章、孤高の翼をもつ者
その場所はあまりにも現実からかけ離れていた。
一言目からこんなことをいってしまうと、こいつなに言ってんだ?と思うかもしれないが、そうとしかいいようがなかったのだ。
俺とエルは、ローラたち四人につれられて宮坂市の南西部、区と区の境目付近まで着ている。その場所は宮西高校と近かったためあまり歩くことはなかったが優に三十分ぐらいはかかった。そこで俺たちはローラたちに某アニメのドザエモンにでてくる空き地のような・・・つまり空き地の奥のほうにパイプみたいなやつが三個ある・・・みたいなところにつれてこられた。俺とエルはそこから不思議な魔力が流れていることを悟り、ローラに尋ねると、見ていれば分かるといわれて、ローラが何かを唱えるのを見ていると、突然空き地の空間が捻じ曲がり、紫色の空間があらわれた。それはどんよりと曇っているかのように薄暗く、なによりも『なにかに見られている』と強く思わせるような場所だった。
そしてローラはこう言ったのだ。
「ここは磁界。私が作り出した擬似的な『世界』」
「・・・世界?」
それに俺は鸚鵡返しで聞き返す。歩いているときに自己紹介されて名前がわかった、黒髪の女の子・・・夜光蛍は立ち止まっている俺たちを無視してそのまま一人でどこかに歩いていってしまい、それに新田瑠美・・・ルミと水色のショートヘアーの女の子、レイ・・・なんとか・・・アイシクルフォールがついていく。
ローラは俺のことをみて、そういえばまだ契約したばかりでなんにもしらないのね、といったような表情になり、エルのほうを困ったような顔で見つめる。エルはそれに苦笑しながら、あとは任せた的な態度で蛍たちについていってしまう。俺はそれに戸惑いつつも、まだこの『世界』というものに戸惑いを覚えている。
・・・自分自身の力で作る世界。つまりそれは【魔法】によるものなのだろう。『世界を作る魔法』というのは一体どういう属性をもっていて、どうやったらそんなことができるのだろう———疑問はつきないな。
「・・・では『世界』について歩きながら説明します」
「悪いな」
ローラがそういって歩き始めたので、俺は併走するかのように歩き出す。その間もこの『世界』のあたり一体に広がる紫色の空間を見回している。
「『世界』というのは、【魔法】ですべて構築されています。そこに属性と言う概念はありません」
「属性がない?ってことはつまり・・・」
「はい、そうです。各個人個人に【得意属性】というものがあります。エルシャロンさまやあなたは【炎】。ルミは【闇】、蛍も【闇】で、レイは【氷】です。このように、各個人個人には【魔法の属性基準】があります。ですが・・・それが私にはありません」
・・・つまり、だ。こいつがエルの言っていた———