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Re: *叶恋華* +実話+ ( No.118 )
日時: 2011/02/05 18:42
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: bFAhhtl4)
参照: フタエノキワミ、アーッ←

第二十四話『学校祭一日目』


「うわ、やべぇ!!!」


学校祭一日目。
私は見事に寝坊し、慌てて家を出た。
なんで学校祭の日に寝坊するんだ、私!!


「あーもう、走らなきゃ間に合わねぇぇ!!!」


よりによって、今日制服登校だし!!
走りづらいったらありゃしない、ちくしょー!!!
私は心の中で叫びながら、走っていた。


**


「……はぁっはぁっ……セーフ……」


学校につくと、なんとかセーフだったみたいでまだ始まってなかった。よかった……間に合った。
私は安著の溜息をつき、体育館へ向かった。


「おはよ、依麻」
「お、おは、おはよ」


体育館へ行くと、優と愛奈が笑顔で挨拶してきてくれた。
私は乱れる呼吸を整え、二人に挨拶をする。


「大丈夫かい、依麻」
「なんとか大丈夫……」


二日目は遅刻しないようにしなきゃね、うん。
これ教訓。今日は早く寝よう。
私はそう思いながら座った。


**


体育館の中が真っ暗になり、学校祭が始まった。
生徒会の宣言、作文発表会とかが始まり——。
私の眠さはピークに達していた。


学校祭って、こんなつまらなかったっけ……?
去年、刹那の学校祭は楽しかった気が……。
ていうか、なんで学校祭で作文発表会が始まるんだよ!!


「……つまんないね、依麻」
「うん」


後ろにいる優も、私に向かってそう呟いた。
周りを見れば、結構寝てる人いるし。
な、なんじゃこりゃ……。


「……む」


自然に壱の姿を探しても、見当たらない。
それもそうだ。
私は前から三番目。
壱は背が高いから、ずーっと後ろにいる。


「……つまんない……」


私はあくびをしながら、前を向いてそう呟いた。
これなら、遅刻してもよかったかも……なんて。




そして、そのままつまらない時間が刻々と過ぎて行き——。
何も特別な事が起こらないまま、学校祭一日目は終わった。