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Re: *叶恋華* +実話+ ( No.129 )
日時: 2011/02/06 00:49
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: .MCs8sIl)
参照: 泣いてなんかないんだからね 大好きby.恋は戦争

第二十七話『暴露』


家に帰った後、私は由良の家に来ていた。
もちろん、愛奈と優もいる。
由良の部屋はとても広く、とても女の子らしい部屋であった。


「じゃあ、ここで定番の! ガールズトーク行きますか〜」


由良がそう言いながら、お菓子を頬張った。
私はその時、愛奈と帰り話した事を頭に思い浮かべていた。


『壱の事を二人に暴露する』
今まで愛奈にしか暴露していなかったけど、こそこそするのは何だかあまりいい気分じゃないし——。
優と由良は積極的だし、私の恋に協力してくれると思った。
だから、今日遊ぶときに暴露しようと愛奈と考えていたのだ。


「優、門倉とどうよ!?」
「そういう由良は、わたっぺとどうよー?」


二人はそれぞれの好きな人の名前を出して騒いでいた。
そう、由良は先輩が好きだったはずだが——。
いつの間にか、わたっぺに代わっていたのだ。
ちなみに優の好きな門倉は、一組の男子である。


「門倉大好きすぎて、もうやばい〜」
「優一途だね〜! 由良もわたっぺ好き!!」


二人がそう言った後、少し沈黙が流れた。
よ、よし!!
言うなら今……だよね?
私は愛奈と顔を見合わせた。


「……ここで、二人に依麻からお話しがあるそうです」


愛奈がそう二人に言ってくれた為、二人は目を丸くして私の方を見た。
私は少し緊張しながらも、ゆっくりと口を開く。


「……えーと、好きな人……が出来ました」


私がそういうと、二人は目を点にした。
そして沈黙が流れた後、由良と優は叫び声をあげて私をベットに押し付けた。


「ぐぉっ」
「まじー!? 依麻、それまじで!?」
「壱かっこいいよね! うんうん、依麻が好きになるのわかる!!」


二人は興奮した様子で、私の顔を見る。
私は反転した二人の顔を見ながら、小さく頷いた。


「壱、草食系だよ!」
「そんでもってテニス部で〜。あ、あと大食いかな? ほっそーい体してるくせにね、給食とか毎回おかわりしてるよね!」
「「依麻、頑張って!」」


二人の声が、次々と耳に入ってくる。
あう、頭の中が不協和音。


「でも壱ってさぁ……前ホモ中に彼女いたんじゃなかったっけ?」
「ほ、ほも?」
「歩藻丘中の略!! その彼女と付き合ってたけど、壱から振ったらしいよ」


ホモ中って……。
というツッコミは置いといて、え!?
壱、彼女居たの!?


「あれ、あいつ彼女できたことなかったんじゃなかった?」
「えー、でも私聞いたよ」
「初カノが依麻になるか?」
「いやいや、そんなこたぁない」


壱はかっこいいから、彼女の一人か二人くらい出来るよね。うん。
あの顔で今まで一度も彼女ナシなんて言う方がびっくりだもんね。
光葉中でモテてなくても、刹那中に来たら愛可とか美里奈辺りに狙われるよ……。


あ、そう考えたら今ゾクッとした。


「依麻、十分チャンスあるよ! あいつ、今彼女募集中みたいなこといってたから!」
「まじで!? おぉ、依麻チャンスじゃん!」
「頑張れ〜! 私たち、応援してるから!!」
「う、うん! 頑張る!! ありがとう!」


そうだよ、ネガティブ思考やめ!!
私は壱が好きなんだから、もう怜緒の時みたいにならないようにしなきゃ!!


「水城依麻、頑張るぞー!!」


由良も優も愛奈も、応援してるって言ってくれる。
明日から頑張るぞ!!
そう思いながら、私は自分に喝を入れた。