コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.166 )
- 日時: 2011/02/11 21:58
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: kzjN7yPk)
- 参照: 現在の更新が、まだ十一月の出来事だ← 更新ノロすぎるあっひょ←
第三十九話『思わぬ笑顔』
「……っ、」
次の日の朝——。
私は靴箱の前で靴を持ったまま固まり、その場で動けなくなっていた。
そう、横には壱が——。
すぐ近くに、壱がいるのです。
「……」
うるさいくらい心臓はドキドキ言ってるけれど、壱には聞こえてないみたいで。
壱は私の存在を気にせず、そのまま教室へと向かっていった。
朝から君を見れるなんて——。
今日一日、幸せに過ごせる気がした。
**
教室に入り、いつも通り授業が始まる。
今日、私はなるべく壱と目を合わせようと頑張っていた。
このままうじうじしていても、何も始まらない。
せめて、せめて!
存在アピールをしたっていいだろう。
目を合わせて、少しでも私を意識してもらえるように——。
私は頑張って、引かれない程度に壱と目を合わせようとしていた。
「!」
何回も頻繁にやると、壱と目が合った。
すると壱から目を逸らし、何事もなかったかのような感じで前を向いていた。
水城依麻、ここで諦める女じゃありません。
私はまた壱の方に視線を送る。
すると何回か、また壱と目が合った。
しかし、
「……」
全部、目を逸らされた。
——しかも、驚くほど華麗にさりげなく。
目が合った時、逸らされた人の気持ちはこんなんだろうなぁ……。
そんな事を思いながら、眠い授業を受けていた。
*帰りの準備*
「うぉおおおおおおおっ」
「ふぬうううう!!」
教室中に響く、男子の叫び……いや、呻き声。
そう。わかる方にはわかると思いますが——。
現在、私のクラスでは腕相撲と紙飛行機を飛ばすのがブーム
なので、あちこちに紙飛行機が飛び交っています。
そんな紙飛行機を見つめた後、壱の方をチラ見しながらあいなと話した。
壱は頬杖をつき、黙ってボーッとしている。
ボーッとしてても、やっぱかっこいいな……。
そう思っていると、
「うぁぉうっ!? びっくりした!!」
あちこちに飛び交っていた紙飛行機が、突然私の首に刺さった。
紙飛行機は鋭い紙の先で豪快にグサッと首に刺さった。
ねぇ、グサッだよ。痛かったよ、意外に……。
壱の前で変な奇声あげちゃったし……。
そう思いながら壱の方をチラ見すると——。
壱が——…………笑ってる?
その笑顔は、眩しくて。
私が辺りを見回すフリをし、壱を見た。
すると壱は、笑うのをやめて視線を逸らし、頭をわさわさし始めた。
「……」
私に紙飛行機が刺さって奇声あげたのを聞いて、笑ってたの……?
私の事で、笑ってくれたの?
それとも、たまたま笑ってただけ?
それでも、君の笑顔を見れた事が嬉しくて。
——思わず、期待しちゃうよ。