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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *叶恋華* +実話+ 87話更新! ( No.378 )
- 日時: 2011/03/30 02:07
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: ezxnwr3m)
- 参照: 自分磨き頑張る。あの子に負けない。
第九十話『気になる発言』
そのままテストが終わり——。
私は顔を上げ、その場でボーッとしていた。
あぁ、座席戻さなきゃ——……。
本当はこのままがいいけど……、なんてね。
「——水城さん、このパンのやつ取ってもらったの?」
席を戻すと、突然龍に話しかけられた。
龍が言っているパンとは——。
筆箱についてる、ハゲたらこの事だろう。
最近、健吾たちにハゲたらこを拉致されてたからね。
「うん、取ってもらった」
「誰に?」
龍にそう聞かれ、隣に居るヒロを指差した。
そう、掃除用具箱の上にあって取れなかったハゲたらこを、ヒロが取ってくれたのだ。
取れなくて困っている私を見かねた由良が、ヒロに頼んでくれたんだけどね。
助かります、本当。
「ヒロ、優し〜いっ!」
「……」
龍がそう言った瞬間、何故か周りに沈黙が走った。
……え、なんだこれ。
そう思ってると、意外な人物が沈黙を破った。
「龍、なんで——……こと言うんだよ」
壱、だった。
途中の声が聞こえなかったけれど、壱が沈黙を破った。
いつも肝心なところ、壱の声が小さくて聞こえないんだよね。
そう思ってると、龍が口を開いた。
「えー? だってぇー。……ふっ、だぁってだってなんだぁも〜ん」
龍がキュー○ィー○ニーの歌に合わせ、くねくねしながら言い出した。
龍の体形と声と歌がマッチしてなくて、辺りは笑いの渦に包まれる。
壱の言葉と、龍が何故この歌を歌いだしたのか気になるけどまぁいいか。
私は深く気にしないで、周りと一緒に笑っていた。
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