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Re: *叶恋華* +実話+ 102話更新! ( No.434 )
日時: 2011/04/18 02:09
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: y5kuB1W.)
参照: 目がしょぼしょぼ←

第百四話『好きの行動』


好きだからこそ、


しちゃう事って、あるよね?




**


帰りの会の途中、私は由良に渡す手紙を書いていた。
もちろん、前の席に居る健吾や疾風に奪われないように——。
バッグで手紙が見えないようにガードし、ガードを強化していた。


『由良へ
頑張ってね〜!
応援してるよ♪

ボーン! が大事だね、ボーン!
(爆弾の絵と人間が吹っ飛ぶ絵)
ある意味危


ここまで書いて、手紙の内容は途切れた。
——何故なら、私の手紙は健吾の手に握られているから。
……って、あれ!?


「いつの間に!?」
「帰りの会に手紙書いちゃいーけないんだー」


健吾は歌う様にまくし立て、悪さをする子供のように微笑んだ。
私のガードは完璧だったはずなのに……っ!!
何故、何故だぁぁぁぁ!!


「何、このボーンって」
「あぁぁうるさいうるさい! 返して」
「えー? 健吾、俺にも見せてー」


健吾から手紙を奪おうと手を伸ばしていると、横から龍の大きな手が現れた。
健吾は私の手を最初からなかったように避け、龍に手紙を渡した。
あぁ、あと十センチ腕が長かったら……!


「ちょっ……!!」
「え、何これ。何この絵」


龍は手紙を見て、吹き出した。
どうせ低クオリティですよ、ふん。


そう思ってると、龍は壱に向かってこう言った。


「水城さんが、壱にボーンするんだって」


な ん か 勘 違 い し て る



「え?」
「ボーンだってさ」
「しないし!! 大体ボーンって……」


目を丸くする壱。
笑みを浮かべる龍。
そして、必死に否定をする私——。
ボーンっていうのは私の事じゃなくて、由良に対しての……なんだけどなぁ……。


「龍、え、それどういうこと」


壱はわかってない模様。
いや、わかってない振りをしているのか。
壱はド天然だからわかんないけど。


「告白だべー」


そんな壱に向かって、龍はあっさりそう言った。
えぇぇぇぇぇ。
ちょ、龍さんなんて事を。
私は龍の手から慌てて手紙を奪い取り、ポケットに突っ込んだ。
あぁ、手紙は一から書き直しだ。
馬鹿野郎。


「——……」
「——なんか、チラ見され——……」


龍と壱は小声で何か会話をし始めた。
二人とも、さっきの気まずさはどこへ。
ていうかチラ見って、私の事か。
壱がそう言うんだから、私の事だよね。
壱の事をチラ見する人なんて、私しかいないに決まってる……多分。
だって好きならさ、やっぱチラ見しちゃわないかい!?


好きだからこそ、目で追って。
好きだからこそ——……。


とにかく、好きな人を見ていたい。
そう思う私は、やっぱ壱にとっては迷惑なのかな。