コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: *叶恋華* +実話+ 104話更新! ( No.438 )
日時: 2011/04/22 23:41
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: tQGVa0No)

第百五話『LuckyTime!』


君との距離が遠くなれば切なくなって、


君との距離が近くなれば、嬉しくて。


それでもどこか、もどかしくて。


見てるだけの恋なんて、さっさと卒業したいのに。






次の日——。


「……あれ?」


教室に入ると、なんだか風景が変わっていた。
クラスを間違えた訳じゃないし、クラスメートもちゃんと居る訳だし——。
でも、何か変わってる。
そう思いながら自分の席に向かうと、


「あらら?」


いつもの私の席に、疾風が居た。
あ、あれ何で?
そう思ってると、疾風は私の方を見て怪しげな笑みを浮かべた。


「水城の席、俺の前だよ」
「あ、え、あ、うん。……ねぇ、席替えしたの?」
「席替えしたよ、昨日の放課後に班長会議あったから。——水城、壱さんの隣だな」


ふーん、班長会議があった訳か……。
私は軽く受け流して、自分の新しい席に座ろうとした。
——……ん?


今 な ん つ っ た !?


「……え?」
「壱の隣だな」


振り返って疾風を見ると、疾風は笑みを浮かべながら通路を挟んだ隣の席を指差した。
多分、私の今の顔は物凄く驚いた顔をしているだろう。
待ってよ、状況が掴めないぞ。
通路挟んで、壱の隣——……?
……うわぁぁぁおっ!?


そこで、ようやく状況を理解した。
私はニヤけそうになるのを堪え、自分の席の周りを見渡した。
右隣が龍で、後ろが疾風、疾風の横が健吾、私の前が冬香ちゃん。
そして左隣——通路を挟んで隣が、壱っていう訳だ。


「……っ」


朝から不意打ちサプライズですよ、これは。
この席を構成してくれた人に感謝!!
そして神様、ありがとう!!









この時まで、私は幸せ気分で浮かれていた。
——そう、この時までは——……。