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第百十四話『0.1%の期待』


















from.疾風
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へっ！！（春○のデコメ）
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……このタイミングで、春○ですか。
私は軽く鼻で笑いながら、面白いデコメを送り返した。


すると、由良からメールが来た。


from.由良
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そういや、疾風のメアド教えたのに
叶汰のメアド送るの忘れてたｗ

叶汰のメアドこれ！
（叶汰のメアド）
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由良もこのタイミングで、叶汰のメアドですかい。
私は心の中で小さくツッコミながら、叶汰に『よろしく』とメールを打った。


すると五分も経たないうちに、メールが返ってきた。


from.叶汰
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よろ（＾−＾）／
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叶汰のメール、意外に素っ気ない。
なんか意外……。
そう思ってると、由良と疾風から同時にメールが来た。


from.疾風
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面白いな^^♪
おし……何だか
眠くなったｚｚｚ
寝るわ^^ノ
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from.由良
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おやすみｚｚ by疾風

だそうですｗ
また明日事情聴取するって言っておいたよ↑
誰なんだろ……私もハゲたらこになりそうｗ
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私は二人のメールを見た後、小さく溜息をついた。
私の事、好きになる人なんか居るはずない——。
そう思いながら、とりあえずこの日は眠ることにした。


＊＊


次の日——。
十二月二十六日。


from.由良
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ウホ♪笑ｗｗ
昨日と今日でなまら男子のメアドGET♪
壱と疾風と犬ちゃんと綿津？　うん♪
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何も予定のなかった私は、家でのんびりしていた。
そんな時に来た由良のメールが、これ。
疾風のメアドを手に入れたのは、昨日の時点で知っている。
犬ちゃん、携帯持ってたんだ……。
ちょ、綿津って!!　この人も携帯持ってたんだね。
そして——……、


——壱？


from.依麻
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壱のメアド手に入れたの？
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from.由良
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yes！
依麻の恋に協力するため★
なんかカッコイイ事言ったよね？　私（笑）ｗｗ
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なるほど……。
由良は、本当に私の恋を協力してくれるのか少し不安だったけど——。
まぁ、とりあえずいいか。

from.依麻
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ありがとう♪
かっこいいね、名言だｗｗｗ
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from.由良
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そういや、疾風からメールきた！
夜中の4時くらいだったっけな？
秘密って言われたｗ
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from.依麻
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えｗｗｗｗｗｗ
誰なんだろ？
同じクラス？
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思わず、聞いてしまった。
同じクラスの訳、ないのに。
でも、それでも。
やっぱり少しだけ、期待してしまうもので——。


数分後、由良から返事が返ってきた。


from.由良
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違うクラスって前に疾風が言ってたよ↑
ハゲハゲハゲ〜ハゲたらこ♪

だれだろ？
私の知ってる人……誰だ？ｗ

ハゲハゲチェケラッチョ♪
HEY♪
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「……」


由良のテンションは置いておいて——。
やっぱり、同じクラスの訳ないよね。
何期待してんだか、私。
馬鹿みたい。


私は携帯を閉じ、ソファーに寝転がった。










この時、私はまだ知らなかった。
後に起こる、出来事なんて——。