コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: *叶恋華* +実話+ 120話更新! ( No.476 )
日時: 2011/05/01 00:41
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: s26dq553)
参照: あたしだけ見ててって! 視線逸らさないで(by.SweetDevil

第百二十一話『ドッキリ』


一月五日。
年明けから、数日が経った。
あれから私は暇な冬休みを過ごしている。


壱ともあのメール以来進展ないし——。
あけおめメールを壱にも送ったけど、返ってこなかった。
まぁ、光葉の男子から誰一人返ってこなかったから、きっとそういうものなんだろうけどさ。
しかも私、振られたばっかだしねぇ……。


そう思っていた矢先、ある一件のメールが私のところに届いた。





**


その時、私は夕方まで眠っていた。
昼夜逆転女の私には、よくあることだ。
皆には、口が裂けても言えないけれど。


そしてゆっくりと瞼を開き、少々イライラしながら起きるのが冬休みの日課。
今日もいつものようにゆっくりと目を覚まし、横に置いてある携帯を開いてみた。
……今、十七時過ぎか……。
携帯の時計を見た後、メールが二件来ていることに気付いた。
私は寝ぼけた思考でメールを何気なく開く。



from.壱
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
プリ送ってb
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




「……!?」


眠気が一気に覚め、私は起き上がった。
壱? え? な、な、な!?
パニックになりながらも、メールが来た時刻を見る。
14:33……って、三時間前じゃないか!!
私は慌てて携帯のフォルダを見る。
携帯にプリクラを移さない私は、その中でも数少ない運よく入っていたプリクラのフォルダの中を探りに探った。
結局見つかったのは中学一年生の時の、和美と映った一番映りのいいプリクラ。
まだ髪も短くて、服装も何か変だが——。
後のプリクラは全部変顔やらしていて、とてもじゃないけど好きな人に見せられないものだった訳で。
仕方なく、それを返信した。


from.依麻
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
メール遅れてごめんね><

大分昔のやつだし、画像小さくてごめん;
これでいいかな?
(プリクラ添付)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「……ふぅ……」


心臓が、ドキドキしている。
壱は不意打ち過ぎる、本当。
大体、私振られたんじゃないの!?
しかも私のプリって……!!


そう思いながら冷静になり、もう一件のメールを見た。
もう一件のメールは、由良からだった。


from.由良
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
依麻のプリ画ちょーだい!
by壱

名前呼ばれたじゃん♪
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


由良のメールの文章を見て、心臓が爆発した。
え、え、依麻……って……!!
名前ぇぇぇぇぇ!!!!!!!
寝起きサプライズ、やばいってこれ!!
そう思いながら由良のメールの時刻を見る。
14:45——。
さっきの壱のメールより、十二分後だ。


私の心の中でどんどん嬉しさがこみ上げて来る。
寝起きにも関わらず、私は由良にメールを返信した。


from.依麻
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
メール遅れてごめんね><

あぎょぎょぎょ0Д0Д0Д0Д・
名前が、名前がぁぁぁぁ(笑)

さっき壱に返信送ったよb
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


顔がニヤけそうになるのを堪え、私は携帯を閉じた。
壱のあの甘い声で『依麻』なんて呼ばれた日にゃあもう……っ!!


「うほほ、うほー」


気持ち悪い笑みを浮かべ妄想をしていると、消○力の受信音が聞こえてきた。
なんだかイライラするこの受信音も、今の私にとっては幸せな音に聞こえてくる。
重症だ、恋の病ってやつは。


そう思いながらメールを開く。
すると、由良のメールに衝撃的な文章が書いてあった。