コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.539 )
- 日時: 2011/05/16 23:11
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: zNloJ7/F)
- 参照: コンタクトほしい、あの人の顔をもっとはっきり見t(ry
第百四十七話『Valentine Countdown』
二月九日——。
バレンタインまで、後五日。
そろそろ、覚悟を決めましょうか。
「——聞いて聞いて!! 昨日亜夢とねぇ〜……」
「私、気になる人出来たさ!!」
家庭科の時間。
由良と優の順に、次々と恋の話をしてきた。
「……えーっと、まず由良は大人の階段を上ったと? そして優の気になる人って誰!? 門倉はどうした!?」
とりあえず、二人の話をまとめてみた。
二人は同時に照れ笑いをし始め、私の背中を叩き始める。
ちょ、ちょちょちょ何どすか。
「もーっ! 依麻ったら直球〜!」
「門倉はもうきらーい! あのね、気になる人は同じクラスだよ〜」
ラジオか、この二人は。
心の中でそうツッコみながらも、私は二人の話を聞いていた。
聖徳太子じゃあるまいし、私は何人もの話をいっぺんに聞くことは無理だけどね。
そう思いながら順番に二人の話を聞いていると、
「——壱、いい加減彼女が誰か教えてよ〜」
犬ちゃんの甘えた声が聞こえてきて、私の耳は素早く反応した。
壱の彼女——。
最近その話題が出ていなかったから、すっかり忘れていた。
「——俺の彼女は——」
壱は何か小声で呟いている。
あぁもう、もっと声のボリュームを!!
私は椅子を傾け、体ごと傾けて壱の話を聞こうとしたが——……撃沈した。
「……ちょ、依麻。話聞いてる〜?」
「んああごめん!! で、亜夢先輩がなんだって?」
「だからぁ、亜夢がね——」
由良はニヤけながら亜夢先輩とのノロケを語り始める。
とりあえず、壱の事は置いておいて——。
愛奈は壱と同じ班だし、後で内容を聞こう。
私はそう思いながら、由良の話を聞いていた。
……ていうか、なんか皆恋バナしてる気がするのは気のせい?
叶汰の席からも、なんか恋バナが聞こえてくるし。
バレンタインに近いから、皆テンションが上がってるのかな?
私は疑問に思いながらも、ただひたすら由良の話を聞いていた。