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Re: *叶恋華* +実話+ ( No.647 )
日時: 2011/07/11 21:03
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: HK6OImIM)
参照: 本気出すか。

第百九十四話『君の行動』


由良の好きな人が、壱——?


そんなの、信じたくなかった。
というか、信じられなかった。
この前まで由良は亜夢先輩と付き合ってて、別れて……。
それから、壱が好きになった?
もしかして、最近恋バナしててもイマイチ盛り上がらなかったのはそのせい!?


色々考えてるうちに、また頭がパンクしそうになっていた。


「俺は〜ひじき〜」


そんな頭がパンク寸前の時に、変な歌が聞こえてきた。
その歌を歌ってるのは……。


珠 紀 壱 


「俺は〜波○〜」


見れば、壱は弾むような声で変な動きをしながら歌っていた。
ひじきて、波○て。
波○って某アニメの登場人物じゃん!
ま、まぁとりあえずツッコミは置いておいて……。
壱、どうした。


「波○、よくない? あれ笑いのタネだ」


壱は一人で笑いながら、原田くんに同意を求めている。
原田くん、苦笑い。
ちなみに某アニメの登場人物の中では、私も波○が好きだ。
だからなんとなーく、壱と話が合いそうな気がして嬉しかった。


そう思いながら壱の方を見ていると、


「!」


原田くんと目が合った。
……って、原田くん?
原田くんはいつものようにのほほんとしたオーラでこちらを見ている。
なんだか逸らすに逸らせなくて固まっていると、壱もこっちを見た。
一瞬だけ、目が合う。


「……」


思わず目が泳ぐ。
泳いで泳いで泳ぎまくって、私は壱から目を逸らした。
すると原田くんと壱もこちらから目を逸らし、黙っていた。
な、何だこの沈黙……。
そう思っていると、


「……っ」


何故か、壱が突然暴れ出した。
しかも無言のまま。
その光景を見ていた綿津は、爆笑しながら壱を見る。

「どうした壱」
「……っや、うん、」


壱は手で口を押え、笑いながら冷静を取り戻した。
なんだか今日の壱、色んな意味でおかしい気がする。
綿津と原田くんはそんな壱を見て、ツボにハマって大爆笑。
私も遠くからその光景を見て、笑いをこらえるのに必死だった。


壱の行動、面白いよね。
この前も、授業中にシャー芯思いっきりばらまいて「あーっ!!」て叫んで先生に睨まれてたし。
その前も椅子に引っかかって「うあぁっ!」って叫んでたし……。
普段声小さい方なのに、意外に奇声は大きいよねぇ……。
まぁ、そこがまた面白いんだけどさ。


そんな事を考えながら、私は小さく溜息をついた。