コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *叶恋華* +実話+ ( No.76 )
- 日時: 2011/01/30 05:13
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uzwOA3TN)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第十八話『気になる人』
その日の帰り道。
私は再び愛奈と帰っていた。
「なんかさぁ……皆青春してるよね」
その日、ふと私は呟いた。
青春の意味は、はっきり言ってよくわからない。
だけど、皆はなんか毎日を充実しているっていうか……。
「まぁ、私は興味ないけどね」
愛奈は軽く笑いながらそう言った。
愛奈は恋愛に興味ないのかなぁ……。
私はそう思いながらも、口を開いた。
「でも結構さ、由良いわく22HRはかっこいい人集まってるって有名だって」
「え? ……あぁ、うん。まぁそうかもね。でも、例えば誰?」
愛奈は頷き、呟いた。
かっこいい人が集まっている、22HR——……。
その時、ふと壱の顔を思い浮かべた。
「……愛奈の後ろの席の人、かっこよくない?」
そして、無意識のうちに呟いていた。
愛奈は目を見開き、私を見る。
「え、珠紀壱? まぢで? 壱のこと、気になっちゃってる?」
これは、気になってるのかな。
最近、なんだか私はおかしいと思うけど。
叶汰が好きなのに、壱を目で追っちゃったり。
叶汰が好きなのに、壱と目が合うと凄く嬉しかったり。
私は、壱が気になっているのかな?
「気になってる……のかも?」
私は疑問形になりながらも、愛奈に暴露した。
愛奈になら、抵抗なく暴露することが出来た。
「まじ? あんな憎たらしいやつが……」
「でも……かっこよくない?」
「壱の性格が好きになったの?」
「まだ話したことないんだよね」
そう、壱とはまだ話したことがない。
それなのに。
自分の気づかないうちに、気になってるなんて——。
「まじか」
「……ねぇ、珠紀壱ってどんな感じの人?」
「んー? ちょっと強引で……なんか……、俺様系?」
ぐはっ!
俺様系……!?
クールでシャイで俺様って、超ハイパードストライク!
私の胸の高鳴りは、何もかもわからないくらいドキドキしていた。
「でも、でもさ! 珠紀壱、女子と話してなくない?」
「そうだね。んー、でもたまぁに、同じ班のほのかと私と話すくらいかな
やっぱ、あんまり女の子と話さないんだ……。
私は小さく笑みを浮かべて愛奈の話を聞いていた。
「なんか、私になにかしかけるための策略してるみたいなだし。影の策略者……みたいな?」
「何それ〜!」
ってことは、ずる賢い人なのかな?
まぁ、俺様系の人ならそうかもしれない。
でもなんか見てれば、壱は毎回髪にワックスつけてるし。
制服だって着崩してるし……。
なんか、不良とも仲いいし。
「壱は不良なのかな?」
「ん〜……、どうなんだろ。多分違うよ」
愛奈はそう言って、にっこりと笑った。
そうかぁ……!!
何だか貴方のことが少し知ることが出来て、嬉しい。
いつの間に、こんなに気になってたんだろうね?
私はそう思いながら、愛奈と会話をし続けていた。