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■ story 1-13* ■

「 ただいま、なつ 」

返事もするはずないうちに話しかけたのは買い物から帰ってきたお母さん。
両手には重そうな買い物袋がぶらさげてあった。
5人分の量だから、きっとうちにはもてないだろう。

「 あれ、なつ寝てるんだ 」

そう呟くと足元にあった掛け布団をうちにそっと掛けてくれた。
そして台所へ行き、腕に下げていた買い物袋を床に置いて、冷蔵庫に手を掛けた。
お昼、おうどんでいいかしら…。食べやすいし、いいわね。
と、昼食の事を考えながら、買い物袋に入っていた牛乳を取り出し、冷蔵庫の中に入れた。
なつが牛乳飲まなかったら買い物行かなくてよかったんだけれど…風邪じゃなくても何でも、なつは牛乳飲むわね。
そして最後のたまごを入れて、冷蔵庫をしめた。
そして、コーヒーを作り始めた。

「 あれ、お母さん、帰ってたんだね 」

うちはあくびをして台所を覗いた。

「 あ、おはようなつ。お昼、おうどんでいい ? 食べれる ? 」

「 うん食べれるよ。ラーメンでもいいけど 」

「 おうどんの方が食べやすいの ! 文句言うなら自分で作りなさいよ 」

などと小言を言いながらお母さんは食卓についてコーヒーを飲み、新聞を広げはじめた。

「 あーあ、学校行きたかったな… 」

「 何 ? 良太君に会いたいの ? 」





















　　　　　　　　　　　　　————…!!!

「 そ、そんなんじゃないし ! 紗枝ちゃんと遊びたいの ! 」

「 あ、そ。面白くないなあ 」

お、お母さんったら…。
そりゃあ紗枝ちゃんに会いたいけど…























　　　　　　　　　　けど…




















ちょっぴり、良太にも会いたいかな。


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