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■ story 1-15* ■

「 あら、菜摘さん。もう大丈夫なの ? 」
「 はい、もう大丈夫です 」

インフルエンザじゃなかったので、翌日すぐに登校できた。
けれど…。

「 劇の配役決めるときに、休むもんじゃないですね 」

と、ため息をついて遠い目をした。
休んでいるうちに劇の配役が決まっていた。
どうせロミオ役は良太だと思っていた。だって、モテてるから。
けれど、ジュリエット役は多分誰も立候補しない、推薦しないだろう。
だから休んでいたうちに押し付けたんだ、ジュリエット役を。
て言うか何で1年生で、ロミジュリなの!?
て言うか' 樹里 'って名前の子居るんだし、その子にすればいいじゃん!
うちは極度の上がり症なのにーっ、ふざけんなっての!

「 ごめんなさいね。でももう、決まっちゃったし…はい台本 」
「 … 」

そんなすんなり渡されても…。やる気はありませんってば!
とは言えるわけなく、

「 は、はあ 」
「 頑張ってね 」

それだけ言って先生はどっか行った。
言うだけ言ってどっか行くとか…っ、無理だって、うちには無理だってばあ…。
もう適当に演技してセリフ覚えて…ああ、もう無理…。
適当にやればやるほど上がるのは、何故?
ああああああああああっ、何でこういうときに休んだんだろ!
タイミング悪かったな、本当に…。

「 おはようございます ! 」
『 おはようございまーす 』

日直に続けて皆が言った。
その時うちは、

( どうしようどうしようどうしようどうしよう…… )

とだけ思っていた。




















でも本当にどうしよう。

、